よくポジティブは良い事でネガティブは悪い事だと思われている。理由もなくポジティブになろう!などと言われても反抗的になる自分がいる。
もし私たちが51%ポジティブで49%ネガティブなら次の次元へ移行できるとバシャールは言う。
たった2%上回るのは難しい事と思えないが、この「制限された肉体と世」に縛られている地球人にとってネガティブでいる方が簡単ともいえる。
まず、我々の脳の仕組みはネガティブになるように出来ている。脳はネガティブな事に対して過剰に反応するようにできている。
例えば、うまくいった事より失敗した事を脳は強く記憶する。それは次回繰り返して失敗するのを避けるためでもある。失敗だけでなく嫌な気持ちになったことなども脳は重要と判断して記憶する。
うまくいく事(ポジティブ)は当たり前なので、意外な事(ネガティブ)は印象に残るのである。
それは何故私がインドが最も好きな国、と答える理由にもなる。インドでは常に意外な発見があり、非常にネガティブな要素が多い。その分嫌でも記憶に残ってしまうのである。
インドの人口の3分の1の4億人が、一日120円以下で生活している凄ましい様は実際インドに貧乏旅行してみないと想像できない。ニューデリー駅から列車に乗ると線路に沿って何百キロも続くスラムが見える。下水はなく汚水はそこかしこに流れ黒い水溜りを作り、道端で用を足したりゴミの山で寝る人がいる。病気が蔓延していて死に近い人達であるのは確かだ。
しかしそこにいる子供は良く笑い、大人も笑ったり冗談を言うのを見た。苦しい中でも何らかの楽しみを見つけているのは確かに感じた。「持たざる者」特有の開放感が存在するのかもしれない。反対に持つ側は所有物を取られないよう心配しなければならない。
そこで私は「人は生まれながらにしてポジティブ」なのではないかと考えた。性善説ならぬ性ポジ説。バシャールは、宇宙は51%ポジティブで49%ネガティブだとも言った。人も本来は宇宙と同じように51%ポジティブなのだろう。そうでなければあの極貧の環境で笑顔の人々が沢山いるのはおかしい。
言い方を変えれば、ネガティブになるためにはネガティブを選択しなければならない。そしてその選択をすると、素の自分から離れてしまう。自然に任せればポジティブになるのかもしれない。