MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜 | 博多の女は気が強か〜!!

エアースタジオ プロデュース

「MOTHER〜特攻の母 鳥濱トメ物語〜」

観劇して来ました、10月5日。


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私が1番衝撃を受け、興味を持ち、沢山の

資料や文献や話を見聞きして勉強した

鳥濱トメさん。


映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」

でも描かれた鳥濱トメさん。


その方を主軸に描いた作品を観劇して来ました。

想いを大切に綴らせて下さい。


今年に入って、大東亜戦争(第二次世界対戦)

末期に頻繁に行われた特別攻撃、特攻に

まつわる作品は何本も観劇しましたが

これは特別攻撃を描いた作品ではなく

特攻をしていった彼らの日常、最後の夜、本音。

それらがいかに人間らしかったか

まだ青い青年だったか、然し乍ら立派な大人、男だったか、「日常」「抱いた希望」「当時の現実」を描いた作品でした。

彼等が特攻隊であったというバックボーンがあるが故に、こんなにも当たり前だと思う事が

ことごとく叶わず、ただ純粋な想いばかりが

ストレートに胸に突き刺さってきました。


何度も何度も、思った。たった何十年か

生きる時代が違えば当たり前な事が

72年前に生きていた彼らには

「叶わない理想」「夢」であったということ。


そして残された人間の本音。

それらが描かれていました。


見ていて人間って汚いって想ったし

人間って白状って想った。お前が死ねよって

言葉は悪いですが、何度も何度も思う事があって。

でもそうじゃないし、そこじゃないんだよね。


戦争はそう。誰も誰かを攻めれなくて

みんな生きるのに、愛する人を生かすのに必死で

盲目で、当たり前で。


ネタバレになりますがとある隊長が言った

「戦争とはなんだ?」

その問いに対して答えた隊員。


終戦後に富屋食堂に訪れた米兵が

弱り切った鳥濱トメに言った言葉。


全く同じで。


もちろんこれは舞台の演出ではあると思う。

けど、恐らく、当時にも、言葉は違えど

同じような事を特攻隊の人も米兵の人も

戦争について思っていたんだと思う。

そして本当にトメさんに言って

ご本人が日本兵も米兵も何も変わらない

そう感じたんだと思う。


だから、その想いが72年後の今も伝わり続けて

最後、ああいう演出になったんだと。


ネタバレになってしまうのでいえないけれど

戦後72年に生きる私たちの「理想」も

描かれていて、心から「何でこうならなかったんだろう」そう想うと悔しさ虚しさがこみ上げて来ました。



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つらつらと、綴っても仕方ないです。


見て欲しいって思う作品です。

日本で生きてる人に、1度は見て欲しいって

出演者でも関係者でも何でもないし

他人の人生に踏み込むつもりはないけど

おこがましくも絶対に見て欲しい。


9日まで、新国立劇場にて。


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今回は以前共演した髙橋凪沙が出演してました。

私と同じく、日本の暦を後世に伝えて生きたいと

考える女優さんです。いつか一緒に伝えて行けたらなと想ってる。


今、生きてる事に感謝しかないです。


李佳