一話

僕はどれほど走ったのだろう
どれほど孤独なのだろう
「はぁはぁはぁ…!」
息も上がっている
弾ももう残り少ない
打てても2.3発
相手の数はざっと100人程度
「もう無理だ…誰か助けてよ…」
弱音を吐いた、吐いてしまった
自分の心が折れる音がする
もう、無理。誰も救えない…
「タスケテホシイノ?」
機械の声、誰かも知らない不思議な声
崩れてしまいそうな心を癒すかのように
優しい声が紡がれる
「あなたは、自分をとりますか?世界をとりますか?」
次は違う人の声
世界か自分?天秤にかけるものを間違えている
そんなもの、答えが絞られてるにきまっている
自分が死んで世界を救うか
世界を殺して自分が生きるか
その場合、世界を救わないと全てが死ぬことになる
自分も、全て。
中間という答えがあるなら中間がいい
世界も自分もとる、と。
一か八か、自分の答えを述べてみよう
「中間だ!」
声だけの相手は少し困惑しているようだ
確かに2択の答えを3択にしてる時点で
ルール違反も同然
「面白い。では、世界も自分も幸せになる世界をとるか。」
受け入れた、受け入れてくれた。
でも、なにが起こるか知らされていない
嫌なことが起こるかもしれない
いいことかもしれない
「違う世界かこのまま戦う世界かどちらに行きますか?」
そんなまさか、異世界にいくか現実か
今の現状より異世界はいいとこなのだろうか
そう考えると自然と答えは決まった
「違う世界に行く!」
目の前が暗くなるのがわかった
あの嫌な世界から本当に違う世界へいけるのか
もしかしたら死の世界かも知れない
でも戦うよりは……――――――