雨が降るから腕枕で目覚めた朝僕が決めたこと湿気の多い この部屋をそろそろ 出ていくよ雨が降るからよしなさい と君の声が かすかに初めの一粒がアスファルトに染み込む死んだ蛙の匂いと懐かしい油の匂い雨粒の音に掻き消されて僕の声は 届かない水溜りの底に 沈んでゆく君の声は 聞こえない僕の歌は 届かない