Bump of killer kids -19ページ目

イェス

ある時、イエスが弟子たちを連れて街中を闊歩していると
一人の女性が民衆から石を投げつけられていた。
なぜこんなことをしているのかと、弟子が民衆の一人に問うと、
「この女は罪人だからだ」と答えた。
それを聞いたイエスは民衆にこう言った。「ならばしかたがない。続けなさい」
そしてこう続けた。
「ただし、一度も罪を犯したことのない正しき者だけこの女性に石をぶつけなさい」
民衆は、とまどい、やがて一人また一人とその場を離れ
石をぶつけているのはイエスただ一人だけとなった。



イエスは罪を犯した女に石を投げる人々に向かってこういった。
「この中で、今まで一度も、心の中ですら
 姦淫の罪を犯したことのない者のみ石を投げるがよい」

人々がもし、アメリカ人だったら:
「私は誇りを持って武器を取る!」と石をぶつける。
ついでに心の中というプライベートな
問題に踏み込もうとしたイエスを告訴する。

フランス人だったら:
心の中の姦淫という罪なき甘美を責めるイエスに
猛烈に石を投げ始める。

ドイツ人だったら:
辺りが一瞬、しーんと静まり返る。
そして「でも法律だから。」という誰かの独り言に目を覚まし、
やっぱり石を投げる。

イギリス人だったら:
一同、こりゃ一本取られたとばかりにファーッファッファと大笑いする。
そして石を投げる。

イタリア人だったら:
絶妙なとんちで騎士のごとく女を救い、
そのハートをつかもうとしたイエスの手練手管に感心する。
そもそも、最初から何が罪だったのかよくわかっていない。

日本人だったら:
人から責められたのでバツが悪くなって投石を止める。
しかし、まわりのみんなが投げているので再び投げ出す。

韓国人だったら:
そもそも女に石など投げていない。女が罪を犯したのは
日本人の所為だからと、日本人に石を投げる。

ニュージーランド人だったら:
姦淫を女性の罪にするのは蔑視だと言ってイエスに石を投げ、
金が欲しいなら福祉を受けろと言って女に硬貨を投げる。

南米人だったら:
肌の露出が少ない女に石を投げる。借金返済に疲れているので
罪に関係なく女に石を投げる。

カナダ人だったら:
姦淫なんて関係ない。アメリカから来た女ならいつまでも
石を投げ続ける。

オランダ人だったら:
女に石を投げるのはタブーっぽいので石を投げる。その内の
半分は麻薬で自分が何をしているか分かっていない。
もう半分はゲイで女など要らないから石を投げている。

アイルランド人だったら:
その時のイエスがプロテスタントバージョンかカトリックバージョンかで
対応を変える。カトリックならイエスにも石を投げる。

病室

ある病室に2人の末期ガンの患者が入院していた。
一人は窓側のベッド、もう一人はドア側のベッド。
2人とも寝たきりの状態だったが、窓際のベッドの男は
ドア側のベッドの男に窓の外の様子を話してあげていた。
「今日は雲一つない青空だ。」「桜の花がさいたよ。」「ツバメが巣を作ったんだ。」
そんな会話のおかげで死を間近に控えながらも2人は穏やかに過ごしていた。
ある晩、窓際のベッドの男の様態が急変した。自分でナースコールも出来ないようだ。
ドア側の男はナースコールに手を伸ばした。が、ボタンを押す手をとめた。
「もしあいつが死んだら、自分が窓からの景色を直接見れる・・・」
どうせお互い先のない命、少しでも安らかな時をすごしたいと思ったドア側のベッドの男は、
自分は眠っていたということにして、窓側のベッドの男を見殺しにした。
窓側のベッドの男はそのまま死亡した。
晴れて窓側のベッドに移動したドア側のベッドの男が窓の外に見たのは、
打ちっ放しのコンクリートの壁だった。

アンパンマン日記


6月11日
【7:12】バタコの笑い声で起床。まだ眠い。顔を洗う。顔が濡れて力が出ない。歯はみがかない。俺には歯がない。
【7:22】朝食のかわりに顔にアンコを詰める。頭が重い。イヤになる。「パトロールに行っておいで」ジャムの言葉だ。うるさいんだよ。俺は警察じゃないただのパンなんだよ。「気を付けて!」うるせぇんだよこのバタコが。
【8:00】ダルいパトロール出発。庭ではうるせぇ犬がわめいている殺すぞ。
【9:43】「助けて~!」カレーが叫んでいる。俺にどうしろっていうんだよ。
【9:45】カレー救出。バタコにビーフシチューを入れられたらしい。うだつの上がらない奴だ。
【11:03】今日は曇りだ。気分が盛り上がらない。早く工場へ帰りたい。
【11:46】バタコがニヤニヤしている
【12:03】早朝パトロール終了。帰宅。
【12:15】お腹がすいた。頭にアンコを詰める。また頭が大きくなる。
【13:11】みんなで談笑。バタコの笑い声にみんながいらつく。
【14:27】バイキン男 登場。
【14:28】「よ~く来たな、アンパンマン!」 相変わらず元気な奴だ。「やめろ~!カバ子ちゃんを離すんだ!」本当はどうでもいい。カレー早くこい。
【15:40】カビルンルンに襲われる。臭い。顔が湿って力が出ない。
【15:41】「アンパンマーン大丈夫~!」バタコだ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【15:42】「新しい顔よ~!」さようなら、アンパンマン127号、こんにちはアンパンマン128号。バタコがニヤニヤしている。
【16:00】「いくぞ~!あ~んぱ~んち!!」ただの右ストレートだ。「バァイバァイキ~ン~…!」このセリフには飽き飽きしている。
【16:58】戦闘終了。「大丈夫?」格好だけ聞いてみる。
【18:31】カレーが来た。「アンパンマン!助けに来たよ!」遅すぎる。帰れ。うだつの上がらない奴だ。
【20:30】帰宅。工場前で犬が127号を食べていた。バタコがニヤニヤしてこっちを見ている。いやがらせか?殺すか?
【21:56】バタコの部屋が烏賊臭い。
【21:57】ジャムの部屋も烏賊臭い。
【22:19】犬が野良猫に食い物を分けて貰っていた。バタコがニヤニヤして見ている。
【0:35】あーまた明日も地獄だ。永眠。