【おしっこ】の語源 | 日本語の語源 〜目から鱗の語源ブログ〜

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日本語の語源について紹介していきます。

 日本語というのは大和言葉と称されるものも含めて

 「漢字を素材として、日本人自身がつくった言語」です。

 

 今回は【おしっこ】の語源を紹介します。

 

 漢語では大便は屎、小便は尿といい、屎はシ、尿はニョウと読み、まとめて屎尿(シニョウ)といいます。

 日本語の大辞典では、幼児語にして、この言葉の語源は分らないものとごまかしてある場合がありますが、オシッコもそれに該当します。

 では、語源は何かというと、オシッコのオは、単なる接頭語ではありません。一音節読みで、はオと読み「排泄する」の意味です。オシッコのシとは、なんでしょうか。尿はニョウと読むので該当しないし、屎はシと読み大便のことなので、これまた該当しません。ここでのシは、湿のことであり、「湿った、水分の」の意味です。シッコは、湿を名詞化したもので、漢字では湿子と書き「湿ったもの、水分」の意味です。

 つまり、オシッコとは、排泄するという意味の屙に、湿子を合わせた屙湿子のことで、直訳すると「排泄する水分」の意味になっています。小便は水なので、まさに、排出する湿ったものそのものです。

 

 お母さんが「シーシーして来なさい」などといって、幼児をうながす光景が見受けられますが、この場合のシーシーは小便のことを指しますので、漢字で書くとすれば湿湿になります。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。