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 ハワイ文化に関して何か興味深い記述があるかと思って読んでみた。著者のお二人は、ミニモニのメンバーだという。2002年8月初版。

 

【まえがき】
 今の、日本の国がどっちの方向に進めばよいかわからなくなっているような混乱した時代のなか、ハワイの教育、ハワイの生活は将来の日本が考え方生き方の参考にするべき多くの刺激的な要素を含んでいます。
 8つの島からなるハワイの人口は120万。そして年間観光客は人口の5倍に相当する700万人だという。自然豊かなハワイは観光収入だけでやってゆけるので工業はない。そしてハワイの人々は豊かな自然に恵まれてアクセクした生き方をしていない。そこが日本と大きな違い。
 一般的に、日本文化は自然を大切にしてきたと言われているけれど、近年の日本の実態は怪しいものである。日本への観光客も増えているけれど、その多くは日本の自然を求めてではないだろう。日本の優れた生産性の高い工業力は、日本人をアクセクした生活から何ら解放していない。
 日本が嫌になった人は、東南アジアやインドで“外こもり”する人が多いけれど、自然豊かなハワイに行ってホームレス生活者になるという手もある(なんちゃんて)。とわいえ観光立国ハワイには、あされるような食品はないところへ持ってきて物価はモロに高いから、実質的にはテンデ無理。

 

 

【レインボー・ステイト】
 私はハワイにいて、虹が多い事はハワイの魅力だなぁーと思っていました。時々二重三重の虹も見られるんですよ!!
 ハワイは虹がよくでることで Rainbow State とも言われています。だから車のプレート#デザインも虹なんです。
 そういえば私が1年通ったハワイ大学も虹のマークでした。(p.28)
 山梨県韮崎市も虹の入ったオリジナルナンバープレートを採用しているけれど、そんな特徴的な自然など全然ないのだから、単なるパクリでやっているのだろう。

 

 

【一日にハリケーンが来たら】
 ハリケーンが来ると海もすごく荒くなり、すっごく大きな波が町の中まで来てしまう時もあるんです。・・・中略・・・。
 毎月1日の日に、本当にハリケーンが来た時、みんなに知らせるために、
「ハリケーンが来ましたぁーっ」
 とお知らせするサイレンのテストをします。・・・中略・・・。
 でも、たまに思っていました・・・本当に1日に来たらどうするんだろう。(p.32)
 しかも、4月1日だったら・・・。
 ハワイはホームレス天国だけれど、ホームレスもハリケーンの日は本当のホームレスになれるだろう。といってもハワイのホームレスは、そもそもホームを必要としない。せいぜいベンチがあればいいのである。山側への移住なんてチョロイもんである。

 

 

【おじいちゃんおばあちゃんが元気】
 ハワイにいてすごく感じたのは・・・・お年寄りの人たちのパワーです。日本にいると街でさえお年よりをあまり見ないのに、ハワイではおばあちゃんが普通にバイトしているんですヨ!・・・中略・・・。私はハワイのパワフルなおじいちゃんおばあちゃんを見ているのが大スキでした。みんな本当にアクティブなんです! (p.37)
 お年寄りに元気になってもらうために、お年寄りの交通費の無料にしている都市はいくつもあるけれど、日本の地方都市では、たいて家に引きこもっている。無料なのはデイサービスの送迎くらいだろう。
 大方の地方自治は単に横並びで同じことをしているだけで、何も頭を使わない痴呆行政だから、痴呆になってからしか動かないのである。

 

 

【フラ:自然に捧げるダンス】
 フラの踊りの動作は、ひとつひとつ意味がある手話的なものであることは、映画の 『フラガール』 を見て知ったけれど、それは本来的には人に対するものではない。
 フラを踊っている人たちにとって自然はすごく大切で自然界に捧げるダンスがほとんどです。・・・中略・・・。踊る時につけているレイとかハクレイとはかすべて自分たちで作るんです。私も学校でパフォーマンスする時、自分でレイ、ハクレイ、手足につけるレイも全部自分で作ってました。
 フラを踊る人たちは葉っぱとかお花をとる前にかならずお祈りをします。使い終わったレイを捨てることはフラを踊る人たちにとったら考えられないことなんです!! ちゃんととって来たもとの場所にお祈りをしながらもどすんです。(p.41)
 使い捨てが平気な日本人は、ハワイアンの前で、「私たちも自然を大切にしています」など真顔で言えるだろうか。
 火の神ペレはキラウエア火山を住居とし、彼女には美しい妹の「ヒイアカ」がいました。ヒイアカの友で詩人であった「ホポエ」が宙に向かって噴きだす溶岩のように体をくねらして踊るフラを初めてヒイアカに教え、ヒイアカが姉の火の神ペレの前で踊ったのが最初だと伝えられています。・・・中略・・・。フラは元来宗教的な行事で、神様への奉納儀式でした。(p.41-42)
 世界中の芸能は、たいてい元来は宗教的な儀式だった。日本の能もそうである。ところが、経済が発達してくると、心が失われ、お金を払って楽しむだけのエンターテイメントになってしまうのである。
    《参照》   『隠れたる日本霊性史』  菅田正昭  たちばな出版

 

 

【SHAKA(シャカ)】
 日本で“こんにちは”ってお辞儀をしながら挨拶するみたいに、ハワイでもハワイ流の挨拶があります。
 Alohaと挨拶する時に親指と小指をつきだして手を振るんです。この手の動きをShakaと言います。(p.52)
 シャカのハンドサインで注意することは、掌(てのひら)の側を相手に向けないこと。

 

 

【グアバジュース】
 ハワイに行ったことのある人なら、誰でも飲んだことがあるといってもいいぐらい有名な飲み物がグアバジュース。・・・中略・・・。
 グアバジュースはおなかを下している時に効く飲み物で、そうではないときは飲みすぎると反対になっちゃう飲み物だったんです!! (p.134-135)
 へぇ~、そんなこと知らなかった。
 グァバジュースは、国によって色も味も若干違う。機内で飲める缶ジュースはサッパリしているけれど、果肉をすりつぶした現地のものの方がトロリとしていてはるかに美味しい。

 

 

【ハワイ語:ピジン・イングリッシュ】
 ハワイにもハワイ弁があります。・・・中略・・・。このピジン・イングリッシュを知っておくことは便利です。(p.63)
 ハワイは1959年にアメリカ合衆国50番目の州になったけれど、現在でも標準英語とピジン・イングリッシュの両方をとてもうまく使い分けているという。
 ハワイ語の言語は、a,e,i,o,u,h,k,l,m,n,p,w の12文字から構成され、母音はアイウエオの5つです(子音は7つしいかない)。 (p.67)
 サ行、タ行、ヤ行、ラ行がない。
 Brah   : 「やあ」と呼びかける時につかう。“Brother”が元。
 You ra : 「あなたたち」
 Me ra  : 「私たち」
 Shoots : 「賛成」
 K-Dens : 「オーケー、分かった」 “Okay-then”が元。
 Da Kine : 何かを数える時に使う “the kind”が元。
 その他で基本的なもの。
 アロハ(挨拶全般)、マハロ(ありがとう)
 カマアイナ(現地人)、ハオリ(外国人)
 カネ(男性)、ワヒネ(女性)
 ケイキ(子供)、オハナ(家族)
 カプ(タブー、禁制)、ヘイアウ(神殿)、マナ(霊力)
 ウィキウィキ(早く)、オノ(おいしい)、マイカイ(良い、美しい)

 

 

 

  《ハワイ関連》  『奇跡の習慣』 ソンドラ・レイ (ビジネス社)
            『アセンションへの切符』 野崎友璃香 (講談社) 《前編》
                【ハワイ島のドルフィン・コミュニティ】
            『ソウル・サーファー』 ベサニー・ハミルトン  ソニーマガジンズ
            『ハワイ王国独立と日米総合戦争』  増田俊男  飛天出版

 

 

 

                    <了>