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 2001年に営業を開始したソニー銀行のインサイド・ストーリー。もうちょっとビジネス的な内容なのか思って読んでみたけれど、たいそうお気楽なものだった。学べるような内容はなにもないし、書き出したいことも何一つない。これでは読書記録にならないから、著作とは直接関係ないことを書いておく。
 変わった著者の名字だけれど “ととき” さんと読むそうである。

 

 

【ゴーン似の著者】
 当時の大賀会長、出井社長をはじめとする経営トップに直接、プロジェクトの説明を行った時、唐突に会長に 「君、ごー、に似てるな」 と言われたという。 ニッサンのカルロス・ゴーンのことだという。
 彼のことを名経営者だと評する人もあれば、「あれだけ切りつめれば、誰でも黒字にできる」 と言う人もあるが、著者・十時氏に似ていることは否定できない。(p.55)
 昨日のニュースで、日産の株主総会が行われ、1億円以上の報酬を受け取っている役員の額を公表せよという要求に対して回答されたゴーン氏の昨年度の報酬額は、8億9千万円だという。「世界的な基準でいえば決して多くない」 と言ったとか。何ら特筆すべき成果を上げたのでもないのに、それだけ分捕るのが欧米の略奪経済を主導している経営者達の実態である。
 日本人の平均年収を500万円とすれば、一人で実に178人分を分捕るわけである。外国人経営者に雇用最重視という視点などまるでない。こういうことを知ってしまうと、ゴーン氏の顔って、貪欲な猛禽類の顔に似ているように思えてくることだろう。
   《参照》   『2010年資本主義大爆発』 ラビ・バトラ (あ・うん)
            【プラウト経済政策】

 

 

【追記】
 『 1億円以上、280人超に=上位は外国人や長期在任の経営者―役員報酬 』

    <6月30日19時0分配信 時事通信>

 2010年3月期決算の上場企業の有価証券報告書が30日、ほぼ出そろった。時事通信社の集計によると、金融庁が今年から個別開示を義務付けた報酬1億円以上の役員は280人超に達した。企業数は約160社で3月期決算企業全体の約6%。高額報酬の上位には、外国人トップや在任期間の長い経営者が並んだ。
 投資家からは、役員報酬が企業規模や業績、配当に見合っているか判断する材料が増えたとして、個別開示への前向きな評価が広がっている。
 基本報酬や賞与、ストックオプション(自社株購入権)などを合わせた役員報酬の最高額は、日産自動車のカルロス・ゴーン社長で8億9100万円。ソニーのハワード・ストリンガー会長兼社長が8億1450万円で続いた。
 ゴーン社長は、株主配当を無配とした10年3月期に9億円弱の高額報酬を得たことに関し、「日産はグローバル企業であり、決して高くない水準だ」と釈明。ソニーも2期連続で純損失を計上するなど業績が低迷しており、株主からは高額報酬への反発の声も出ている。
 日本人の最高は、30年以上トップを務める北島義俊・大日本印刷社長の7億8700万円で全体の3位。このほか東北新社の創業者で81歳の植村伴次郎最高顧問が退職金も含めて6億7500万円、84歳の金川千尋・信越化学工業会長が5億3500万円など、上位には在任期間の長いベテラン経営者や創業家出身者が目立った。
 一方、トヨタ自動車やホンダ、日立製作所、東芝など代表的な製造業の日本人トップの報酬は最高でも1億円台に抑えられており、外国人トップとの格差が浮き彫りになった。
<了>