《上》 より

 

 

【番犬のポチ君:金融庁】
 金融庁が振りかざした時価会計原則で、どれほど多くの日本の企業が収容所(産業再生機構)送りにさせられたことか。「時価会計でやるとこの会社は債務超過です」 と脅かされ、引導を渡されました。 “官製不況” といって金融庁や検察庁が不況を拡大させました。
 ところがアメリカ発の金融恐慌になって、アメリカが2008年3月から 「時価会計をやめる」 と言いだした。そして9月、10月に入って公然とIASP(国際会計基準理事会)とFASB(米国財務会計基準審議会)が時価会計の放棄を宣言しはじめたのです。アメリカのポチであり、番犬そのものとして飼育された金融庁の幹部たちは慌てふためいた。が、すっとぼけて何食わぬ顔を今もしている。彼らに潰された銀行や企業の魂が 「うらめしやー」 と幽霊になってでるでしょう(笑)。
 恥知らずにも日本も時価会計を放棄すると言い出しました。しかも金融庁上がりの幹部たちは、リーマン債(サムライ債)とかを地銀などに売り歩いていたらしい。今は紙屑です。どうして彼らを 「降込め詐欺」 で逮捕しないのでしょうか。金融庁に向かって、「お前らを逮捕すべきだ」 と言う人は誰もいません。検察庁もグルです。 (p.67-68)
笑える。金融庁がAIGに絡んで資産凍結に走ったのは、流石に自分たちの年金が含まれていたからなのだろう。ポチ君、がんばって!

 

 

【「ダビデ様」 「白タビ様」 「宇宙人」】
 野村ホールディングスの氏家純一会長はデイヴィッド・ロックフェラーのまさしく直臣で、野村の幹部たちは彼のことを宇宙人と呼んでいました。日本の財界用語で 「宇宙人」 という言葉を使うときは、「デイヴィッド・ロックフェラーの子分」 という意味です。
 日銀や財務省(大蔵省)の中に、京都のお公家様(白タビ様と呼ぶ) のような連中がいます。「ダビデ様」(デイヴィッド・ロックフェラーのこと)があと5兆円を出してくれというからだしましょうよ」 などと圧力をかけます。彼らは世界銀行とかIMFに理事として出向していたのだから特殊な人々です。若い頃から、デイヴィッド・ロックフェラーの世話になっているので一生頭が上がらないのです。(p.87-88)

 

 

【中国、基軸体制案】
佐藤 : 中国に通貨の基軸体制を持ってくることはできますか。
副島 : そこまでは無理です。ロシアと中国が話し合い、それにインドが加わればいい。この瞬間、ユーロ・アジア(ユーラシア)に世界の中心が移るということです。アメリカ国内で勝ち組のゴールドマン・サックス(ジェイ・ロックフェラー)が本気で生き延びようと思えば、中国に頼るしかない。
 ゴールドマン・サックス出身のヘンリー・ポールソン財務長官(ブッシュ政権時)が、今の中国の若い最高指導者達(習近平)を育てた。だから中国の信用力というか実体のある生産力、15億人という中国人の実体に依存するしかない。中国とブラジルとインドそしてロシア、さらにドイツとフランスがこれに納得すれば新しい通貨体制が可能です。(p.100-101)

 

 

【現代史の中心はヨーロッパ(イギリス)とアメリカの戦い】
 総じていえることは、アメリカの新興財閥(1870年から)であるロックフェラー石油財閥が今の世界支配の頂点にいる。この真実をなるべく軽視して、それよりもイギリスのロスチャイルド(アシュケナジー)財閥のほうが極悪人であると、意図的に描こうとする傾向があります。
 このことは広瀬隆氏の大作 『赤い盾』 (上下2巻・集英社刊) にもいえることだ。とにかく欧州ロスチャイルド家を腐して彼らの悪を書き連ねる。私、副島隆彦の考えからすれば、手落ちであり、・・・中略・・・。
 私は広瀬氏に対して、「ロックフェラー家の巨悪についてもっと書いたらどうですか」 と自著の中で呼びかけたことがあります。セリッグ・ハリソンという現役のCIAの核問題担当の高官が広瀬氏の先生ということでしょう。
 このように、ヨーロッパ(イギリス)とアメリカ合衆国の戦いのなかに現代世界史の中心軸がある。(p.106-107)
 これは、やや偏狭な解釈であろう。
 霊的な能力を持つ人々は、ロシア・中国をやはり危険な国として解釈せざるをえないらしい。
 出口王仁三郎の 『霊界物語』 の中では、ウラルヒコ、オニクモワケということばでロシアとアメリカを表記しているし、佐田氏は、ウラルヒコに対応する悪の根源神として “盤古神” をあげており、オニクモワケに対応するものとして “機神界の菊理姫” と表現している。
   《参照》   『聖蛍』 矢崎瑛太郎  里文出版
               【盤古】
 かつてスラブ主義的な思想を掲げてきたであろう盤古勢力は、それこそ血も涙もない勢力だという。ヨーロッパが戦場となったロシアとの戦や、日露戦争の敗北地における凄惨さは、日本人が想像しうる行為をはるかに超えているという。
 ブッシュやクリントンの背後にスカル&ボーンズ(髑髏と骨)という霊的呪力を行使する勢力があるように、プーチンやメドベージェフの背後に、霊的呪力を行使する勢力はある。これら一群の呪者とその手先である現実界の政財界人が一掃されないことには、世界は何時までたっても安定しないのである。
 正統の菊理姫は日本にあり、正統ダビデは日本の主要な神社に鎮もっている。世界を統べるべきなのは日本である。日本以外では、世界は永遠に平和に治まらない。 

 

 

【デモクラシー democracy の対立概念は?】
 日本に知識人でも 「独裁制」 といってみたり、「王政」 とかいいます。日本の政治学教育の根底の欠陥は、テオ、神というものを教えないことです。答えはテオクラシー Teocracy です。この対立概念がテオクラシー(神聖国家)です。このことを日本の知識人階級は東大の政治学の教授たちでも知らない。その程度のひどい学力の国です。 ・・・中略・・・。
 テオクラシー(神聖政治)とは何か。私がいちばん素朴に理解していることは、「神政一致」 ということで、「現実の世界が神の世界と一致している」 という。だからイスラム教の世界です。ホーリズム(全体論)というか全体しかないのです。
 今の中国も独裁国家で、より大きな分類ではテオクラシーです。戦前の日本も天皇という神が支配する神国で、即ちテオクラシーの国でした。もしかしたら今もそのままなのではないか。(p.148)
 現在の日本のテオクラシーは、デモクラシー国家アメリカの謀略によって潰されようとしている。何と宮内庁内部に根づいている皇室破壊分子は20名近くいるという。宮内庁職員や皇宮警察官として勤務している者は、共産圏への旅行は制限されていても、デモクラシー国家である欧米圏への個人旅行は許可されている。そこでスキャンダルを足場に、デモクラシー勢力の言いなりになっている連中が多いのだろう。
 昭和天皇の反対をよそに祭祀の簡略化を強行した入江侍従長を筆頭に、現在の宮内庁はクズが占拠しているのだという。皇太子妃の決定は、日本国内より先に海外メディアにすっぱ抜かれことも記憶に新しい。雅子妃に対する必要な嫌がらせ、皇太子と共に公務を行なわせない近年の有り様。日本のテオクラシー破壊は殆ど完遂に近い所までいっているのではないか。デモクラシー国家こそが、日本の根本であるテオクラシーを破壊しているのである。

 

 

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