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 超宗教の立場で、新しい時代を正しく把捉している人の一人らしい。
 キリスト教や仏教系の宗教団体に所属して教学宗教に凝り固まっている石頭所有者には、この本に書かれていることが、何のことなのかよく分からないかもしれない。

 

 

【天然、自然、必然、偶然 : 「自ら」→「自ずと」 】
 宇宙の「天然」は「自然」を生み、「自然」はその定めを侵す者に「必然」を寄こし、それを無視する者にはさらに「偶然」を添わせ育んできました。宇宙のルールであっただけです。「自ら」のルールを「自ずと」のルールと一つに重ねるとき、世界は変容してゆきます。 (p.39)
 日本文明の際立った特徴は、「自ずとなる文明」と言えるだろう。
 諸外国の文明は、「自ら」 自然を征服してきた文明であり、 “「ある」 べき姿” 求め、他に対して刺激を与える「外発的」な文明である。それに対して、日本文明は、「自ら計らわず」に、自然に任せて “「自ずと」 「なる」” ことを最善と認めているが故に、「外発」 ではなく 「内発」 を尊んでいる文明である。
 世界を変容させることができるとするならば、それは日本文明が世界に範を示す時である。
             【 自ずから「なる」 】

 

 

【歯と運命】
 小学校の頃に歯の矯正をした人たちが、今になって、矯正をしなかった人より高い確率で内臓疾患に悩んでいるというのも、現在の歯科医業界ではよく知られている事実のようです。
 これは何を意味しているのでしょうか。歯並びの悪さというのは、内臓の歪みを表している場合があるのです。内蔵が整っていないときに、歯並びの悪さで辻褄を合わせているわけです。あるいは、先に述べたように先祖からの歪みを歯の歪みという形で毒を排泄していることもあります。それなのに歯並びをよくする手術をしてしまうと、臭いものに蓋をしてしまうということになります。 (p.105)
 歯は家庭運を表わすと言われている。これは母体内にあった時、母親の心理状態が胎児に影響を及ぼしている、ということが根拠になっている。母親の心理的不安定が、胎児の内臓にも歪みを与えているということである。歯列矯正と共に、胎児期に潜在意識に入ってしまった母親の不安定心理を解除できるならば、内臓疾患は防げるはずである。

 

 

【宇宙銀行に貯金する】
 他者に捧げるために加わったエネルギーは、そのエネルギー源である主人の通帳に記載され、支払い分プラス利息として自動的に貯金されてゆきます。
 宇宙銀行は今一番安全でリッチな銀行です。あなたも預金してみませんか。 (p.135)
 「徳を積む」 とか、「情けは人のためならず」 という表現でもいいだろうけど、抹香臭いし分かりづらいから、宇宙銀行の説明の方がダイレクトで良いかもしれない。「湯船でお湯を向こう側に押してごらん」 という表現も割りと判りやすい。

 

 

【「霊性から科学へ」 逆は真ならず】
 霊性が先に到着し、その後を科学が解明することは地球の豊かさにつながりますが、科学的解明が先に到着し、霊性がそのエネルギーを食べて成長することはありえないのです。今の人類にとって何よりも大切なことは、ここです。 (p.71)
 人類の繁栄と平和に貢献する偉大な科学的発明・発見は、殆ど霊的なインスパイアー(ひらめき)によってもたらされているはずである。
    《参照》   『宇宙人遭遇への扉』 リサ・ロイヤル&キース・プリースト (ネオデルフィ) 《前編》
              【ひらめき:「情報のダウンロード」】

 

 

【「判断」する “人格” と 「選択」する “魂” 】
 人格というのは人間の存在のうちの物質次元、目に見える世界と結びついて現れるものであり、魂というのは目に見えない世界と結びついて現れるものです。人格と魂を持たない人間はいません。 (p.4)
 もし人格が魂を無視して、人格者で充分だと言って、人格だけに偏ると、自分にとって都合がいいかどうか、善悪、好き嫌いなどで判断します。判断というのは半分で切るということです。半分で切られたものは抹消され、無関心に置き去られ、それは虚無というエネルギーを創造してしまいます。
 魂は判断しません。魂は選択をするだけです。選択されたものには創造があり、可能性だけが待っています。それはあらゆる可能性を含む虚空のエネルギーとなるのです。 (p.153)
 物質次元に現れる人格と言うのであるなら、非物資次元にあらわれる魂とは、霊格ないし神格と言うべきか。
 物質次元の世界は、二項対立、即ち「正」と「反」の世界である。 “作用反作用の法則” は、この世界で秩序を維持しようとすれば、同時に反秩序が生じていることを意味している。正しい秩序を求めて “判断” することは、反秩序を断ずる “反断” なのである。結界を張り聖なる世界で善を守って生きていても、結界の外では俗悪が猖獗を極め巷を混乱させていたことを知ったエッセネ派の苦悩は、物質次元の世界にあっては不可避だったのである。
 非物質次元の世界(神界)に至って始めて、二項対立なき「合」を生む可能性が生ずる。ショーペンハウエルはインスパイアーされて弁証法を生み出していたのだろう。

 

 

【新しい世界へのパスポート】
 新しい世界には、「いかにして」がないのです。条件、ルール、テクニックもない、そのエネルギーに慣れることです。私たちは、複雑であればあるほど安心してしまいがちですが、「アメーバ以前のシンプルさ」、これが実は新しい世界での強烈さ、精密さ、調和の基盤となります。 (p.141)
 新しい世界に行くには、高度な知性など必要不可欠ではない。知性偏重の時代に、コンプレックスを肥大させた者たちが、納得できる説明を要求しつつ永遠に理解に至らぬ愚を演じている世界からオサラバできるのである。
 見栄や虚栄を捨てて「シンプルさ」に身を任せれば、新しい世界へのデカ文字パスポートが手に入るだろう。 
 
<了>