なんと不謹慎な表紙、そして、タイトルであることか!
しかし、書かれている内容は決して不謹慎なものではない。読者が不謹慎な部分しか興味がなく、その部分しか読み取らないのであるならば、その場合に限って不謹慎な書籍となるだけである。
【ラミーコ】
著者名になっているけれど、イタリア語で「友達」の意味だという。プロフィールには、ヒーラー、催眠療法士、セラビスト・チャネラーとしか書かれていない。
【法律に規定される良心】
大宇宙の法則を知っている高次の存在たちは、人間から規則を取り去ったら自分の良心に従って行動し、もっと人間的でやさしくなると信じているそうです。ですが人間達は自分を信じていないので、法律という鉄格子を作ります。それがなくなれば狂った獣のように、やりたい放題のことをするという脅威を感じるかもしれませんが、そうはならないそうです。人間は偉大な創造物の一部であり、何が一番良いのかイザという時には知ることができます。 (p.51)
この記述は、性に関してのみ語っていることではなく、人間存在の全てにかかわることである。この見解は正しいはずである。
性に関して考えてみても、人間社会の時空間を拡げてみるだけで法律というものの通時的正当性はないことが分かる。
現在の日本で、女性が野外をトップレスで歩いていたら、男性は喜ぶけれど、警察が来て「風紀紊乱」で収容されてしまう。現在の東南アジアの国々でも同じであろう。しかし、例えばカンボジアのアンコールワットの上層部に彫られているレリーフ(壁画)にはトップレスの女性たちが並んで描かれている。わずか1000年前のヒンズー教時代のカンボジアはそれが普通だったのである。時代を遡らなくても、現在のアフリカにはこのような地域はいくらでもあることくらい、誰でも知っている。
経済社会の進展とともに、法律が増殖して人間と人間の良心を規定するようになってきたのである。現在の社会に生きている人間は法律に従わざるを得ないけれど、人間本来のあり方を知って、心まで規定されることなく自由を保つことは大切なことである。
【性の解放の最大の危険】
この本には、7つのチャクラのことが記述されているけれど、これに関して付随的に生ずる、「性の解放の危険性」については全く記述されていない。だから、私が付け加えておく。
チャクラとは、人体に存在する霊的なエネルギー・スポットで、この7つのチャクラのうち、基底にあるチャクラはムラダーラ・チャクラと呼ばれている。性腺のチャクラであり、これが基点となって他の6つのチャクラを励起する役割がある。
つまり発電機の役割であるから、使用目的を誤ると重大な損失を招くことになる。ムラダーラ・チャクラの正規の役割は、発電機としての役割であるから、肉欲セックスにばかり使用されているとエネルギーは上に向かわず下にばかり向いてしまい漏電状態になってしまう。漏電してしまえば、他の6つのチャクラは励起されず稼動できないのである。
《参照》 『超巨大〔宇宙文明〕の真相』 ミシェル・デマルケ 訳ケイ・ミズモリ (徳間書店) 《後編》
【ムラダーラ・チャクラ】
若年時から、全く節欲せずに、セックスに励みすぎた女の子は、性腺のチャクラであるムラダーラ・チャクラが漏電状態になってしまうため、胸腺のチャクラであるアナハタ・チャクラは励起されることなく停止状態になってしまうのである。アナハタ・チャクラは愛のチャクラである。このチャクラが稼動していないと、自分の子供を胸に抱いても母親としての愛情が生じないのである。結婚前にセックスに励みすぎた女性は、母親としての愛情に乏しい人間になるのである。「母親であるならば、誰であれ、自らの子供に愛情を感じるものである」 という考えは明らかに間違っているのである。男女を問わず、「愛」 は胸腺のチャクラと強い相関を持っている。人間の体は生理的にそうなっているのである。
性の解放を、スピリチュアルな根源的部分の開放へ向かうもの として理解することは大切であるけれど、単なる肉体に関わる過度な開放に直結させてしまったならば負のカルマが蓄積され、間違いなく家庭の基礎が崩れ、社会崩壊へと連鎖してゆくことになる。
<了>