テニスの映画ではない。どう決着するかを象徴的に表現したタイトル。

 愛欲がらみのサスペンス映画。


【犯人と被害者。どっちの立場で見ていたか?】
 ネットに当たったテニスボール。欄干に当たったリング。手前に落ちれば負け。ところが、手前に落ちたのに結末は・・・・。こういう場合は、どんでん返しとはいわないと思う。
 観衆は、犯人と被害者、どちらの立場でこの結末を見ているのだろうか?おそらく、男性は男性(犯人)、女性は女性(被害者)の立場でみていたのだろう。しかし、女性であっても、既婚者は奥さんの立場で見ていたであろうし、未婚者は愛人の立場で見ていたであろうから、結末に安堵したのか苛立ったのかは、女性の中でも異なるんでしょうね。


【躓きのストーリー】
 せっかくの出世を、女性問題で台無しにするバカな男性を描くストーリーって、ありそうで、なさそうで、ありそう。小説で典型的なのは、石川達三著 『青春の蹉跌』 かな。
 異性関係で人生に躓く事例を、映画も小説も、もっとシビアに描けば社会教育上いいであろうに、この映画にしろ最近の小説にしろ、甘過ぎるのではないかなぁ。甘過ぎるどころか、乱脈なセックスを煽っているだけのストーリーが殆どなんじゃないのか。
 異性関係の乱れは、本人が自覚していようがいまいが、霊的にも肉体的にも、コッテリ、タップリ、多大なハンデを背負い込むことになっているのに・・・・・・。知らぬが花ですね~。

    《参照》   『ガイアの法則[Ⅱ]』 千賀一生 (ヒカルランド) 《後編》

              【天性と霊性を損なう乱脈なセックス】



【しょぼくれた日本人】
 日本の企業とビジネスをするという設定で、日本人が3人登場していた。3人とも立派なスーツを身に着けてはいたけれど、いかんせん情けない程にしょぼくれた日本人で、見ていて困惑してしまった。
 英国在住の普通の東洋人を使ったのだろうけど、あんなんじゃ、嫌じゃ~。


【スカーレット・ヨハンソン (愛人役)】
 横顔はとっても綺麗だけれど、なんといってもポッテリとした唇の印象がとても強い。余り話すことなくコケティッシュな雰囲気を感じさせる役柄の方がこのポッテリ唇の女優さんにはよく合っているのに、この映画の後半では、激しく罵り合ういけすかない女の役柄だった。これじゃあ、勿体ないというか、だいなしじゃん。
 この映画では、蠱惑的なアメリカ女という配役で、実際にニューヨーク生まれみたいだけど、名前が示しているルーツは明らかにドイツ人。


【エミリー・モーティマー (奥さん役)】
 可愛い。

 似た感じの日本の女優さんがいるけれど名前が思い出せない。

 

<了>