チームメイトが射殺される。 | 元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣の「世界一危険な国での挑戦」

チームメイトが射殺される。



 深い悲しみと衝撃、ショックに包まれています。


 U-20ホンジュラス代表のチームメイトであるCBオーランド・ガルシア(Orlando García)が、強盗に銃で撃たれて亡くなりました。19歳でした。


 

※この事件に関する現地の新聞記事(スペイン語)は→【El crimen del Sub 20 del Marathón José Orlando García, tiñe de luto el fútbol en Honduras
 

 U-20ホンジュラス代表の中でも最強を誇るフィジカルの強さ、冷静沈着な守備を武器に、将来を嘱望されるDFでした。代表合宿にも全て召集されていました。性格も真面目で物静かな好青年でした。そんなオーランドが、どうして…。

 犯行グループ(まだ16歳の少年など3人)の目的は、彼が所持していた携帯電話。たかが携帯電話を盗むために、なぜ人を殺すのか…。携帯電話なんて、高いものでも1、2ヶ月も真面目に働けば、手に入るもの。そんなもののために、全く罪のない若き才能溢れる1人の青年の尊い命が奪われるなんて…。断じて、許されません。

 この事件が発生したのは、ホンジュラスの中では比較的「治安が良い」とされている地方。正直、ホンジュラスで活動を続ける事に恐怖を抱いています。毎日、天国のおじいさん の遺影に手を合わせて「おじいさん、俺を守ってくれ…」と祈っています。


 今の我々…U-20ホンジュラス代表にできる事は、いつまでもオーランドの存在を忘れず、常に我々の大切な「チームメイト」として、必ずオーランドのためにも来年のU-20ニュージーランドW杯への出場を果たし、彼の魂をニュージーランドに一緒に連れて行く事。

 チームメイトたちと一丸となってこの悲しみを乗り越え、オーランドのためにも、前を向いてこれからも全身全霊で戦っていきます…。



※向かって左の19番が、オーランド・ガルシア。この写真のエルサルバドル遠征 から帰国した後に…。信じられません。

VSサンタ・テクラFC②



※U-20ホンジュラス代表の集合写真。後列中央付近の13番がオーランド。オーランドの魂は常に我々と共にあります。彼の魂を、必ずニュージーランドの地に連れて行きます。

2度目U-20ホンジュラス代表合宿⑩