踏み出した「決勝」への道。準決勝・第1戦。VSヴィクトリア。アウェー。
【逆風の中で目指す「リーグ最少失点」。VSレアル・エスパーニャ。最終節】の続きです。
![「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -Semifinal VS Victoria en La Ceiba.2013.5.1①](https://stat.ameba.jp/user_images/20130505/07/chanchakorinmanyoji/a5/b7/j/o0800060012526037672.jpg?caw=800)
ホンジュラスリーグの「4強」が出揃い、ついに「Semifinal(セミフィナル・準決勝)」の戦いの火蓋が幕が切って落とされました。
ここまで勝ち残ったのは、リーグ戦1位の「オリンピア」、2位の我々「レアル・ソシエダ」、プレーオフを勝ち上がった3位の「ヴィクトリア」と5位の「プラテンセ」…の4チーム。
準決勝の対戦カードは、
「レアル・ソシエダVSヴィクトリア」
「オリンピアVSプラテンセ」
…となりました。
「ホーム&アウェー」で戦う「準決勝」と「決勝」。昨年までは、2試合トータル同点の場合に勝敗を決するルールがなく、何と「クジ引き」で勝者を決めていましたが(!!)、今年からはきちんと「2試合トータル同点の場合、リーグ戦の『上位チーム』の勝利とする」というルールが設けられました。
準決勝の対戦相手ヴィクトリアは、リーグ戦で我々よりも下の順位の「3位」。よって2試合トータル同点でも我々の「決勝進出」が決まります…が、チームの誰1人として「同点で決勝進出」なんて考えていない…「2試合とも勝って決勝に進出する」という強い意気込みで臨みました。
つまり、この日の準決勝・第1戦の「アウェー戦」も、当然、「勝ち」にいきました。
![「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -Semifinal VS Victoria en La Ceiba.2013.5.1②](https://stat.ameba.jp/user_images/20130505/07/chanchakorinmanyoji/6e/21/j/o0800060012526037673.jpg?caw=800)
こうして「勝利」のみを目指して、アウェーの地「La Ceiba(ラ・セイバ)」に乗り込んだレアル・ソシエダ…。
ここには今季、リーグ戦で2度ほど来ていますが、普段はあまり観客が入らないラ・セイバのスタジアムも、この日ばかりは大入り…。ヴィクトリアのサポーターが我々にプレッシャーをかけてきます。メディアの数も通常のリーグ戦とは比べものにならないほど多く、これまでのリーグ戦とは全く異なる独特の雰囲気に、スタジアムが包まれていました。
「やはり、セミフィナルは違う」
自分たちが大きな舞台に勝ち上がってきた事を、改めて…ヒシヒシと肌で感じました。
そんな我々に勇気を与えてくれたのが、レアル・ソシエダの「サポーター」です。前回ブログにも書いた通りトコアからラ・セイバまでは車で2時間と近いため、我々のサポーターが大挙して応援に訪れてくれました。上の写真2枚は、アウェーのスタジアムを埋め尽くしたレアル・ソシエダのサポーターたちです。こんなに、ありがたい事はありません。本当に嬉しかったですし、「わざわざアウェーの地まで応援に駆け付けてくれたサポーターのためにも、必ず勝利する」とチーム全員で誓いました。
そして、ついに、独特の雰囲気、緊張感の中、試合がキックオフ。
ヴィクトリアはキックオフと同時に、前線から激しくプレッシャーをかけてきました。これは、リーグ戦で対戦した時とは異なる戦い方です。「DFラインからしっかり丁寧にパスをつないで攻撃を組み立てる」レアル・ソシエダのサッカーを、遮断しようとする作戦が見て取れました。リーグ戦で我々に2戦2敗しているヴィクトリア…。我々のサッカーを入念に研究し、対策を立ててきました。
このヴィクトリアの作戦に若干、面食らったレアル・ソシエダは、準決勝の独特の雰囲気と緊張感もあいまってか、開始10分はなかなか自分たちのサッカーができません。
その後も、不測の事態が相次ぎました。
前半の内に、怪我で1人、選手交代。すると後半、その代わりに入った選手が、相手選手との激しい接触で負傷。怪我で交代して入った選手がさらに怪我して交代し、同じポジションで2枚も負傷で交代のカードを切らざるを得ない、正に「寝耳に水」の状況となりました。
さらに、不測の事態は続きます。後半キックオフ直後…。突然、我々のゴール裏の水を撒く機械が、レアル・ソシエダのGKサンドロ・カルカモ目がけて噴射!!大量に撒き散らされた水は、GKサンドロはもちろん、ペナルティ・エリア内を水浸しにしました。試合中にこんな事があっても良いのか!?しかも、その直後に相手選手が強烈なシュートを打ってきて、水浸しのおかげでGKサンドロはボールをキャッチできず、あわや失点…というピンチを招きます。
その後も、信じられない出来事が起こりました。何と、執拗に我々のGKサンドロに向かって嫌がらせと妨害工作を行った「ボールボーイ」が退場処分!!僕も長い間サッカーをやってきましたが、「ボールボーイが退場」になったのは初めて見ました。
ピッチに水を撒く機械も、ボールボーイも…使えるものは全て使って、相手は我々に勝ちにきました。「これが、セミフィナルか…」 信じられない出来事の連続に、言葉を失いました。
チームはこの過酷なアウェー戦を、乗り越える事ができるのか…?
果たして、「結果」は…?
※「赤」がレアル・ソシエダ。「青と白」がヴィクトリアです。
レアル・ソシエダ、壮絶なアウェーのプレッシャーを魂で乗り越え、ヴィクトリアに「3-0」で完封勝利!!
※先制点のスーパーボレーと3点目を決めた、レアル・ソシエダのエースFWロニー・マルティネス。昨年まではずっと2部リーグでプレーしていて、ただの一度も1部リーグでプレーした事のなかった25歳のFWは、今季、1部リーグにデビューするやいなや、いきなり「得点王」に輝きました。右利きですが先制点のスーパーボレーのように左足でも、ヘディングでも、どこでもゴールを奪える上に、嗅覚もあり、決定力も高い。しかも、3点目のゴールのように足も速く、体も強くて、ポストプレーも上手く、前線からの守備も献身的…。正に、「万能型」FW。性格も非常に謙虚で真面目で、ホンジュラス代表入りも囁かれている注目の逸材です。今、ホンジュラスで最も熱いFWロニー・マルティネス。今後、海外でもプレーする事になる可能性も大です。日本のサッカー関係者の皆さん、いかがですか?(ちなみにチームの1点目と2点目をアシストしたのは、「ホンジュラス歴代最高のファンタジスタ」であり、レッジーナ、フィオレンティーナ、パルマ、ジェノア、トリノなどイタリアで10年プレーしたフリオ・セサル・デ・レオンです。無名選手ばかりの「雑草軍団」の中にあって唯一のビッグネームであるデ・レオンが、大一番でさすがの活躍を見せてくれました)
![「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -Semifinal VS Victoria en La Ceiba.2013.5.1④](https://stat.ameba.jp/user_images/20130505/07/chanchakorinmanyoji/f1/37/j/o0800101612526039562.jpg?caw=800)
GKサンドロ・カルカモも、信じられない出来事(水をかけられる、ボールボーイに妨害される)が続出する中で、終始、冷静かつ安定したプレーで無失点に貢献してくれました。
チームとして「最高の準備」をして、「最高の状態」に仕上げてきたものが、「最高のサポーター」の後押しもあり、準決勝の舞台、しかもアウェーの地でも存分に発揮され、、第1戦で「3-0」という「最高の結果」を出す事ができました。
この結果を受け、メディアやサポーターの間では「第2戦は得意のホームで戦うし、レアル・ソシエダの決勝進出は、ほぼ決まった」と騒がれていますが、我々には浮かれた気持ちは、一切ありません。
「『ほぼ』は、何の意味も持たない。我々はまだ、何も成し遂げてはいない。1戦1戦、大事に戦ってきたこれまで通り、ホームでの第2戦も、ただただ全力で戦う」
この気持ちで、チームは1つになっています。
ヴィクトリアとの準決勝・「第2戦」は、明日。
しっかり、ホームの観客の前で我々のサッカーを披露し、無失点で勝利して、「決勝進出」を決めてみせます。
※恒例の「無失点だった時のみにGKと試合後に撮る写真」です。準決勝という舞台、しかもアウェーでこうして写真が撮れ、感無量です。僕は幸せ者です。GK、他のポジションの選手、チームに関わる全ての人たちに対する感謝の気持ちで一杯…。明日も必ず撮る!!
![「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -Semifinal VS Victoria en La Ceiba.2013.5.1③](https://stat.ameba.jp/user_images/20130505/07/chanchakorinmanyoji/ec/93/j/o0800060012526037674.jpg?caw=800)
◎連絡先メールアドレス【 cafehondurasyoji@hotmail.co.jp 】