「結果」でしか物事を動かせない。「4大ビッグクラブ」との怒涛の3連戦!!VSモタグア。 | 元U-20ホンジュラス代表GKコーチ・山野陽嗣の「世界一危険な国での挑戦」

「結果」でしか物事を動かせない。「4大ビッグクラブ」との怒涛の3連戦!!VSモタグア。


ホームの公式戦でGKアップしている写真です。他にもあるので、また改めてブログに掲載していきます!

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Choloma en Tocoa!!2013.3.10



「信頼」と「尊敬」を継続するための戦い。VSレアル・エスパーニャ、中2日、壮絶のアウェー戦の続きです。


 
 こうして、「4大ビッグクラブ」の1つである、モタグアとの試合(ホーム)を迎えました。

 ちなみに上の写真の僕が着ている服…。公式戦用のコーチユニフォーム上下セットなのですが、オリンピア、レアル・エスパーニャとの「人生をかけた壮絶なアウェー2連戦、6日間の遠征 」の後にチームから支給されました(それまでは持っていなかったので借りていた)。一見、当たり前の事のようですが、こちらでは「結果」を出さない事には服さえもらえない。物事を動かせる唯一の方法が、「結果」。こうして公式戦用のユニフォームをもらえたという事は、チームから自分の力が「認められている」証拠。一歩一歩…少しずつだけど、確実な進展。とにかく、「結果を出し続けていく」事しか、道を切り開はありません。

 「4大ビッグクラブ」であるオリンピア、レアル・エスパーニャ、モタグアとの、中2日、中3日の怒涛の3連戦…。しかも、その内2試合が「アウェー」(この日のモタグア戦のみホーム)。これは、英プレミアリーグで例えるところの、アウェーでマンチェスターUと対戦した後、中2日でまたアウェーでマンチェスターCと対戦した後、さらに中3日で今度はホームでチェルシーと対戦するようなもの…。いかに厳しい対戦スケジュールか、ご理解いただけるかと思います。

 モタグアは今季こそ不調で中位以下に低迷していますが、タレントの豊富さはリーグ随一。ホンジュラス代表歴代最多キャップ(139試合!これは南アフリカW杯に出場した全選手の中でも最多!)を持ち、かつてはMLSで年間MVPにも輝いた英雄アマド・ゲバラ 、201-2011シーズンにフランスのモナコでプレーしたFWジョルジ・ウェルコメ などが在籍。さらに近年、モタグアが世界に輩出した代表的な選手としては、かつて元日本代表の中村俊輔選手もプレーしたスコットランドの名門セルチックに移籍し、1年目スコットランドPFA年間最優秀選手賞2011と「スコットランドサッカー記者協会年間最優秀選手賞2011」の、2つの個人「最優秀賞」を獲得したDFエミリオ・イサギレ が挙げられます。とにかく、ホンジュラス国内では1、2を争う凄いクラブ!!この日の試合は我々レアル・ソシエダのホームですが、勝つのが非常に困難な相手である事だけは、間違いありません


※南アフリカW杯に出場したアマド・ゲバラ。10代から代表でプレーしたホンジュラスの英雄です。代表こそ引退したものの、36歳となった現在もモタグアでキャプテンを務め、チームを牽引しています。

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -「ホンジュラスVSスイス」2010年6月26日(土)7


 自身が合流した最初の試合で、首位のヴィクトリアに勝って以降、3試合、勝ち星なし…。しかも前回のホームゲーム、プラテンセ戦は、「残留争い」の直接対決だったにも関わらず、「0-1」で敗北…。「ホーム初黒星」を喫しています。なおかつ3日前にレアル・エスパーニャにアウェーで「0-1」で敗れて迎える、この日のモタグア戦…。「2連敗しただけで監督のクビが飛ぶ」世界であるホンジュラスリーグ…。



 今日のモタグア戦は、「勝利」以外許されない試合となりました。



 果たして、「結果」は…?









「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Motagua!2013.3.3②



 レアル・ソシエダ、「2-0」でモタグアに完封勝利!!



※この日の「ホンジュラス唯一のスポーツ紙」ディエスの一面はレアル・ソシエダ!それくらい「4大ビッグクラブ」であるモタグアを破るという事は、この国では大きな出来事なのです!

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Motagua!2013.3.3①



※中央には、モタグアのキャプテン、アマド・ゲバラの落胆する姿も…。

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Motagua!2013.3.3③



※この日の勝利で、レアル・ソシエダは後期リーグの「4位」に浮上!しかし、前期と後期の総合勝ち点で決まる「降格」の順位(下の表。最下位が降格)では、別の監督が率いていた前期が最下位だったため、依然、厳しい状況が続きます…。降格を回避するには、とにかく勝ち点を積み重ねていくしかありません!

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Motagua!2013.3.3④



※この日の試合後には、残念な事件も…。サポーターがモタグアのバスを襲撃し、破壊…。この事件が後に、チームに大きな悪影響を与える事となります…。

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -VS Motagua!2013.3.3⑤



 この日のモタグア戦の「結果」は、自分にとっては単なる1試合の結果としてだけではなく、総合的に見ても、非常に大きな意味を持つ「結果」となりました。

 自身がチームに合流してから、この日のモタグア戦で、「5試合」目。

 自身がチームに合流する前に行われた試合も、丁度「5試合」。

 僕は「GKコーチ」として、「自分がチームに合流してから失点が増えるなんて事は、絶対にあってはならない。チームのためにも、自身の力を証明するためにも、必ず自身がチームに合流する前よりも失点を減らす。それができなければ、自分がこのチームに居る意味も価値もない」という意気込み覚悟で、今回、日本を離れて地球の裏側の遠いホンジュラスまで、人生を懸けてやって来ました。

 果たして、その「ノルマは達成できたのでしょうか…?

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自身がチームに合流する前に行われた、5試合の結果

○ 1-0 VS モタグア (アウェー)

○ 3-0 VS ビダ (ホーム)

△ 1-1 VS アトレティコ・チョロマ (アウェー)

△ 1-1 VS マラトン (ホーム)

● 1-3 VS デポルテス・サビオ (アウェー)


『2勝2分1敗 「5失点」 無失点試合「」』


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自身がチームに合流してから行われた、5試合の結果

○ 2-0 VS ヴィクトリア (ホーム)

● 0-1 VS プラテンセ (ホーム)

△ 0-0 VS オリンピア (アウェー)

● 0-1 VS レアル・エスパーニャ (アウェー)

○ 2-0 VS モタグア (ホーム)


『2勝1分2敗 「2失点」 無失点試合「」』


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 黒星が1つ増えたため手放しでは喜べませんが、相手が合流前の5試合と比べて「首位」のヴィクトリア、「4大ビッグクラブ」のオリンピア、レアル・エスパーニャ、モタグアとの3連戦など難易度が上がった中での失点「」減少無失点試合増加できたで、チームからの自分に対する「信頼」と「尊敬」を何とか継続する事ができました


 そして
1人の「GKコーチ」として、この「結果」は、自分にとっても大きな自信となりました。
 


 しかしこのモタグア戦では、レアル・ソシエダの正GKサンドロ・カルカモが、ロングボールを蹴るべき場面でショートパスを繋ぎ、結果的に味方がトラップミスしてボールを奪われピンチを招くシーンが2度あり、その事で試合後、監督、コーチ、チーム幹部、その他複数の人たちから「Yoji、何やってるんだGKは!?」と袋叩きに合いました。

 例え無失点に抑えても、例えどんなにこれまでの試合でGKが良いプレーをしても、ちょっとしたミスがあればGKコーチの僕が一気に批判を受ける…。無失点に抑えるのはもちろん、少しのミスも許されない「完璧なプレー」を常にGKにさせなければならないという非常に高いハードルが自分に課せられている事を改めて痛感しました。実際にはGKのみならずどんな選手でも試合、少しのミスもなく「完璧なプレー」をし続けていく事など不可能なのですが、自分にはそれが求められているので、全力でそうなるようにやっていくしかありません。

 僕には「ホンジュラス代表のGKコーチになってW杯に出場し、日本を倒してベスト16以上に進出して、お世話になったホンジュラスに恩返しをする 」というがあります。


 この世界は、「結果」でしか、物事を動かせない。


 これからも夢実現のために、全身全霊で「結果」を積み重ねていきます!!!
 

※レアル・ソシエダの正GKサンドロ(中央)&サブGKヘルマンと。無失点に抑えた時のみ、試合後にこうしてGKと写真を撮っています。今後もどんどん写真が撮れるよう、GK全員で力を合わせて戦っていきます!魂


「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -Partido contra Motagua.6.3.2013


 GKサンドロの活躍、そして他の選手や監督、コーチ、チームに関わる全ての人たちの素晴らしい働きのおかげで、自身がチームに合流してからの5試合で、「失点」という観点から見れば合流前の5試合を上回る結果を出す事ができ4大ビッグクラブとの怒涛の3連戦」も無事終了…。感謝、感謝、感謝…。

 
 さすがに、ここで一息…といきたいところですが、「怒涛の連戦」は、まだまだ終わらない!

 何と今度は「中2日」で、アウェーで「残留争い」の天王山…僅か「勝ち点1差」で我々を追う「ビダ」(「Vida」。上の順位表を参照)との直接対決!!

 オリンピア戦から、中2日、中3日、中2日で、怒涛の4連戦…。内3試合が「アウェー」…。正に、「地獄のスケジュール」…。しかも、「絶対に負けられない」試合の連続…。


 こうして一切ホッとする間も何もないまま瞬く間に次の試合「残留争い天王山」、ビダとの直接対決(アウェー)の日を迎えました…。


※スポーツ紙「ディエス」に載った、自身の特集記事です

「日本→中国→アメリカ→イングランド→ホンジュラス→ジャマイカ→パナマ→オーストリア→南アフリカ→日本→シンガポール→日本…」 -diez!2013.2


つづく


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