お盆の暑さ。

毎年、この時が来るけれど、
今年のお盆は…違う。
何が、か?
まさか、家人が
難病にかかっているとは
思いもしなかった。
確かに、
その兆候はあった。
人が変わったように、
声を荒げた。
食べる仕草が、
きれいだった。
記憶力は人の会話の一言一句をメモ無しで覚えていた。
なのに、スケジュール帳を持ち出した。
そして、記することも、スケジュール帳さえも、必要としなくなった。
会話…は
成立しないと言って良い。
紹介して貰った病院で、
診察、検査。
そして、出た結果に驚愕した。
まさか…。
検査結果の用紙に愕然とした。
難病指定。
脳…か…。
原因もわからず、
根治する治療薬もない。
ただ、緩やかに進行していく現象を対処する薬物で治めるしか…ない。
そして、
危惧していた事態は起きた。
家の中での転倒。
腰の圧迫骨折。
コロナのせいで、通院していた病院では手術が出来ない。
地元の整形外科病院では、腰椎の専門家が居ない。
途方に暮れた。
しかし…。
一人、この手術を出来る医師をその地元病院は探し出してくれた。 手を合わせた。
8本のボルト。
5時間、そして、11時間に渡る二度の手術。成功した。
そして、リハビリ病院での厳しいトレーニング。
家人は入院中に10㌔痩せ、
骨折とリハビリの凄まじさを見せた。
よく頑張った。
すごいぞ。
7月末、フライングだが、
自宅に帰ってきた。
何故なら、
リハビリ専門病院では、
リハビリ時間の他は寝てばかり。
それじゃ、うちで少しずつでも歩いた方がイイんじゃない?
そして、そのリハビリ病院は家人の病を知らなかった。無知である。一般的であるのに。
よって、「取り扱い注意」患者にされたようだ。可哀想に。
家に帰ってきた次の日。
家人はスーパーへ行くと言う。
そ、試しに行こうよ。
難なく押し出す歩行器。
歩くのも早いじゃない!
腰も痛くないんだね。
良かったぁ〜。
シャワーも気持ち良いって!
良いねぇ〜。
でも…。
脳の病は入院中に進んでいた。
言葉も此方が察する事から始まる。そして、言葉数が減った。
ベッドに横になっている時間が増えてしまった。
私の頭に浮かんでいる杞憂が
打ち消される日が
一日でも早いことを念じてやまない。
研究者の先生方、命を救ってください。
夏空が痛い。
