5人もの男と結婚し、その都度相手によって性格や行動が変わる(変える?)多重人格の女性スオミ。夫を変える時には自ら韜晦するのだが、5人目の夫の目の前から消えたのは誘拐によるものだった。過去の夫たち+6人目/7人目の男候補たちが集合し、スオミの行方を協力して追うことになる。

三谷幸喜作品おなじみの俳優たちが顔を揃え、ギャグの混じったストーリーを真面目に演じるところが面白いのだが、その展開は伊丹十三作品に通じる物があると思う。スラリと並ぶ元夫たちを前に事の顛末を語るラスト、一人ひとりに合わせて性格がコロコロ変わるスオミを演じた長澤まさみは、また新たな境地を開いたように思う。

ちなみにこの映画を観た後、谷崎潤一郎の『痴人の愛』を読んだのだが、複数の男と関係を套ねるナオミとスオミも似ている気がした。