
スピルバーグ監督のオカルトもの。
このポスターの画のように、まずはある一家の小さな女の子が、テレビのノイズ画面に映る〝何者か〟の呼びかけに感応するようになる。
その後は勝手に椅子が積み上げられたり、廊下を滑るようになる。この現象に怖がるどころか母親などは面白がっていたが、やがて娘は〝何者か〟によって異次元に拉致される。
救出のために霊能者を呼び寄せ、苦労の末何とか娘は奪還することができた。
この時点ではオカルト物というより、ヒット作『ゴースト(ニューヨークの幻)』のようなファンタジー映画っぽく、ハッピーエンドと思っていた。ところがそこはスピルバーグ。この後とんでもなく恐ろしい事態が怒涛のように襲ってくるのだ。
オカルト映画には必ず不吉譚がつきものだが、この映画でも一家の長女役の女優が程なく交際相手から惨殺され、後年には次女役の幼い少女も原因不明の病死をした。映画の内容よりもずっと恐ろしいのが現実なのである。