自ら志願してベトナム戦争に向かったが、現地で凄惨な体験をした上、下半身不随になって帰国した主人公。
その後もトラウマと苦悩に満ちた人生を歩み、自らのアイデンティティ維持のためにベトナム戦争の正当性を訴えるが、
自分が死なせた部下の家族を訪れたことをきっかけに、反戦運動へと傾倒していく。

監督自身が経験したベトナム戦争を背景にしており、一貫して重くるしい内容。
『ジョニーは戦場に行った』を思い出させるが、時間をかけて主人公の内面を表現しているので、ある意味より一層悲惨である。もし自分があの立場になったならと想像するだに恐ろしい。
やはり戦争には正義はなく、ただ名もなき一般市民がささやかな幸せを権力者のよって蹂躙されるだけなのだ。