病気(恐らく脳腫瘍)で余命1年と宣告された深雪は人生に絶望していたが、ひったくりに奪われたバッグを奪還してくれた青年・悠輔と出会う。
後日悠輔がカフェの店員であることがわかるが、カフェは経営難に陥っていた。
深雪は借金百万円を肩代わりする代償として、悠輔に一ヶ月だけ恋人になってほしいと申し出る。
そんな素っ頓狂な依頼に悠輔は戸惑うが、背に腹は変えられずやむなく引き受けることにする。

深雪が病に冒されていることを知らない悠輔は理由のわからない恋人ごっこに辟易するが、それが真実の愛に変わっていく所がこの映画の見所である。
そして契約期間が終わり悠輔の前から姿を消した深雪は、念願だったフィンランドのオーロラを一人で見に行くが、深雪の病状と真意を知った悠輔は…。

もし大好きな恋人が助からない病だったら…決して考えたくない世界を映画は体験させてくれる。それが辛く耐えられないほどの悲しみであっても、美しい思い出の断片のエピソードを散りばめながら。