2~30年ぶり久々に観た。
前回観たときは余りに陰鬱なストーリーに辟易し、もう二度と観ることもあるまいと思っていた。
しかしまた観たいという気持ちが起こったのは、やはり心に爪痕を残していたのだろう。

1980年~81年のエルサルバドルは、隣国ニカラグアで起こった共産革命が飛び火し、政府軍と左翼ゲリラの激しい戦闘が続いていた。そこに自堕落で食い詰め者の記者ボイルが流れ込む。

市街戦が繰り広げられ、テロや誘拐殺人、友人の死などを目の当たりにし、自身も命の危険に晒される中、ボイルはジャーナリストとして目覚めていく。

アメリカが共産化防止を名目に政府軍の後ろ楯になるのは、キューバ・ベトナム・カンボジアなど枚挙に暇ないほどであり、情勢により混迷を招いているのもいつものことである。ボイルもどちらかというと悪どいやり方の政府軍よりも共産ゲリラの方に同情的だったが、捕虜を次々と処刑するゲリラの姿を見て、これでは政府軍と同じじゃないか!と憤怒の声を挙げる。

結局敵味方陣営どちらにも正義はなく 
戦争そのものが悪であると、先週観た「キリング・フィールド」と同じような感想を持った。

それにしてもプラトーンやJFKで一声を風靡したオリバー・ストーン監督は最近どうしているのだろう?