トム・クルーズ主演のSF映画。


西暦2077年、人類はスカブと呼ばれる宇宙人からの攻撃を受け、戦争状態となる。
スカブは月と地球の半分を破壊したが、人類は核兵器を使って応戦、何とか戦いに勝利した。


しかしそのために地球は荒廃し、人類は土星の衛星タイタンに移住した。
ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)はヴィクトリアという女性隊員と二人だけで、
地上千メートルに浮かんでいるベースから、ドローンと呼ばれるボール型の兵器を駆使して、スカブの残党を監視していた。


ある日、墜落した飛行物体の探査に向かったジャックは、スリープ装置に入った生存者を発見する。
5人の生存者のうち4人はなぜかドローンが攻撃して殺害してしまうが、ジャックは何とか一人の女性だけは救うことができた。

ベースに連れ帰った時、女性(ジュリア)は、断片的にジャックの夢の中に出てくる女性そっくりだった。しかも彼女はうわごとでジャックの名前を口にする。
驚きを隠せないジャック。


そんな彼らにドローンが攻撃を仕掛けようと迫ってきていた…!



冒頭、地球がなぜ荒廃し、今どうなっているのかという状況説明を行うジャックのモノローグが入る。
そのモノローグにあいまってジャックの記憶の中にフラッシュバックする女性。
この女性は誰なのか。

任務のためだということで、記憶を消されているジャック。
テッドと呼ばれる宇宙空間に浮かぶ司令部から指示を受けている。
だがなぜ記憶を消すことが必要なのか、それを思案することもない。


ジャックがジュリアと出会い、記憶を取り戻していく中で、次第に真実が明らかになっていく。
最初の登場シーンで、異形の姿・電子音のような声で会話をしていたスカブはインベーダーなどではなかった。



自分そっくりの男と格闘になる。
ドローンに殺されたヴィクトリアが生きている。

自分たちのクローンが存在していた!
そして真の敵は誰なのか…。



オブリビオンというのは、記憶をなくした状態のことを意味するそうだ。
記憶のない状態から、徐々に記憶を取り戻していくことで様々な謎解きが始まる。


映像が美しく、ジャックが心休める湖畔の隠れ家や、
そこで流れる60年~70年代のレコード音楽の演出もいい。


また逃げ惑うものに容赦ない攻撃をかけてくるドローンは不気味で、
銃で応戦してもなかなか破壊できない。
(知る人ぞ知るガンダムF91のバグそっくりである)



ストーリーやラストシーンは察しの悪い拙者にとっては、
何回も頭の中でおさらいをしないと理解しにくかったのだが、
映画の印象はよいものだった。



評価3.5。