ウィル・スミスと実の息子ジェイデンの共演。
西暦2025年、地球人は戦争・環境破壊など自らの手で住めなくなった地球を放棄し、惑星ノバ・プライムへ移住した。
だがそこにはすでに異星人がおり、彼らは地球人を抹殺するための生物兵器アーサを送り込んできた。

それから1000年。アーサと戦うレンジャー部隊の英雄サイファ(ウィル)、成績は優秀だが、アーサに目の前で姉を殺されたトラウマから臆病な面を持つ長男キタイ(ジェイデン)。だが偉大な将軍であるサイファと、レンジャー試験に落第したキタイの間には、親子の愛情が十分に通わない。

ふたりは訓練を兼ねて、絆を深めるために部隊と宇宙船で旅立つ。だが途中事故で墜落し仲間は全滅してしまう。墜落した場所は大きく気候変動し、生存するには危険な環境となっていた地球だった。

救援を呼ぶための通信装置は墜落時に分解した宇宙船の後部にあり、それは100キロ向こうにある。しかもサイファは両足を骨折し、動けない。キタイが通信で父の指示を仰ぎながら、一人で目的地に向かうことになったが…。

ウィル・スミスが息子への感情を込めて出演。”父を越える”という、男にとって 普遍的なテーマが描かれている。
それゆえ、ジェイデンが演じるキタイの方が主人公であるが、名優ウィル・スミスが半死半生の状態で中途半端に絡んでくるので、主人公に感情移入しにくい。しかもキタイがトラウマを抱えているとはいえ、とにかくヘタレで見ていてイライラする。

旅に出た序盤にキタイが大鷲に襲われ幼鳥のいる巣に拉致されるが、後半この大鷲は命を懸けてキタイを助けてくれる。たぶん幼鳥を巣を襲った虎から守ろうとしたキタイに恩義を感じたのかもしれないが、幼鳥は結局全滅しているし、そもそも何のためにキタイを拉致したのだろう?。

それと、異星人が放ったアーサとの戦いはわかるが、そもそもの異星人は最初から最後まで姿を現さず、そやつらとの戦いはどうなっているのだろうか。この決着を見ずして物語は終わる。
異星人にとって地球人は侵略者ということになるだろうから、その辺も後味が悪い。

ということで、舞台が壮大なわりに感動が少なかった。
評価3。