去年の今頃は
右足の踵骨骨折で松葉杖でした。
 
整形外科に行くときは
姉の都合がつけば姉の車で、
それが無理ならタクシーを呼んでいました。
タイミング悪くどちらもダメな時は歩いて…。
 
予約制のリハビリが始まってからも
最初のうちは
時間に遅れるのは避けたいので
前日にタクシーを予約することもありました。
 
整形外科に行くまでに大きな交差点を
渡らないといけなくて。
 
右折左折レーン合わせて片側4車線の広い通りで、
両松葉杖で横断歩道を一度で渡り切るのは
私には不可能でした。
 
中央分離帯で止まり、
次の信号でやっと渡り終えるといった具合。
 
誰かとぶつかったらどうしよう、
自転車とぶつかったらどうしよう、
何があるか分からない、
何かあったら大変、という
ネガティブな気持ちで一杯でした。
 
 
帰りは多少時間がかかっても
誰にも迷惑が掛からないので
出来る限り歩いて帰っていましたが、
 
今日はもう疲れて無理と思った時や
遅い時間の診察で暗くなってしまった時は
タクシーを呼んでもらったり
駅のタクシー乗り場まで行って
タクシーで帰っていました。
 
 
さて、春の交通安全運動の思い出。
 
整形外科から帰宅する途中、
その交差点では警察官が交通整理。
 
私は歩行者用の信号が点滅するかしないかぐらいで
横断歩道の真ん中、中央分離帯で立ち止まる。
 
すると「ピーッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピーッ」とホイッスル。
警察官が私の方に走ってくる。
 
「ここで止まると危ないってこと?でも仕方ないし…」と思っていると
 
👮「すみません、急がせるつもりは全くなかったんです!」
 
すみませんと言われると思っていなくてちょっと驚く。
 
私「急ぎたくても急げないんです…」
 
👮「そうですよね、急いで転んで怪我したら大変です、
       ゆっくり渡ってください!
       ちょっと警笛がうるさいけど、すみません」
 
そう言ってすぐ近くで交通整理を始めた。
 
恥ずかしさもあったけど
守られているという圧倒的な安心感。
 
そして信号が変わると一緒に横断歩道を歩き出した。
 
私「え?!一人で平気ですよ?!」
 
👮「いえ、付き添います!
       急がなくて大丈夫ですよ、ゆっくりでいいですよ」
 
そう言いながら一緒に渡ってくれた。
心強くとても嬉しかった。
 
渡り終えたところでお礼を言うと
「これからも気を付けてくださいね」
と爽やかに走って持ち場に戻られた。
 
その節はありがとうございましたニコニコ
 
 
おかげ様で普通に歩けるようになり、
交差点で松葉杖で一人で歩いている人に会ったら
 
「ご迷惑でなければ一緒に渡りましょうか?」
と声を掛けようと決めて数か月が過ぎた。
 
一人でどころか松葉杖を使って歩いている人を
一度も見たことがない。
去年はかなりの頻度で見掛けたんだけどな…😅
 
 
この交差点では
いろいろな方に心配や励まし?の声を掛けて頂いた。
 
横断歩道で前から来るオジサマにすれ違いざま、
「あの左折の車に、
   あなたが渡り終えるまで待ってあげてって言って来たからね、
   慌てなくていいからね」と言われたこともあった。
 
振り返って「ありがとうございます!」と言うと
 
「ほらほら危ない、まっすぐ前向いて!しっかり歩く!」とオジサマ。
 
左折車のドライバーに会釈すると
手を振って応えてくれた。
 
 
右足に1/3荷重の許可が出てから
少しずつ早く歩けるようになった。
 
両松葉で途中で止まることなく
交差点を渡り切ったときは
「見ました😆?渡れたの、見ました😆?」と
誰彼構わず周りの人に言いたくなるほど嬉しかった。
 
PTさんに報告すると
「おっ、やりましたねー👍」と喜んでくれた。
 
 
 
「まっすぐ前を向いて、しっかり歩く!」
 
オジサマに言われたこの言葉。
 
「気を付けて」と言われることが多かったあの頃。
落ち込むことやうつむくことが多かった私。
忘れていたことを思い出せたおねがい
 
何気ない一言だったけれど、
とても励まされた。
 
今も思い出して自分を励すときがあります。
 
あの時のオジサマ、
どうもありがとうございました飛び出すハート