博多座・劇団☆新感線・いのうえ歌舞伎「バサラオ」 | champagne-bar-tritonのブログ 映画と観劇と浜田省吾

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博多座に、劇団☆新感線の公演を見に行って来ました!
超豪華キャストだし、久しぶりで超楽しみにしていた作品。


博多座・劇団☆新感線・いのうえ歌舞伎「バサラオ」

 


全公演が完売し、「満員御礼」で大人気の盛況ぶり。
1幕80分、休憩を挟み、2幕105分という、たっぷりの構成。

 


今回の席は、8列目の左ブロ通路側という、超良席!!
いきなり、僅か数センチの間横を出演者が行き来するのでビビった!


花道沿いで見ているようなもの、めっちゃ間近で見れた。
客席降りが多く、会場全体を巻き込む一体感、臨場感がスゴイ。


こんなに近くで見れるとは思わず、ドキドキ感がたまらなかった。

会員枠で取ったから、奇跡的な席で感動も増すというもの。

 


南北朝を思わせる、幕府と帝が争う、混乱と裏切りの時代。
冒頭からガンガンとロック音楽が鳴り響き、新感線の世界観に。


幕府の密偵を務めるが、足抜けしようとして追われる身に。
一筋縄ではいかぬ、聡明で弁の立つ謎多き男、カイリ。


中村倫也さん、実物も素敵でかっこ良かったぁ~。
歌はうまいし、殺陣もキレキレでお芝居も素晴らしかった。

 


麗しき姿で人の心をさらい、天下を握ろうとする男、ヒュウガ。
おのれの美貌を武器に野望を燃やす、クールでワルイ男。


生田斗真さん、宙吊りで上から降臨して登場、神々しく輝いてた。
確かに美しく、セクシーで妖艶でかっこいい!映える!


歌って踊って、アイドル張りのパフォーマンスで沸かせる。

殺陣もお見事だし、もちろん芝居もうまいし素晴らしかった。

 


「ヒノモト」を生きる男二人は、狂い桜の下で出会い手を結ぶ。
カイリはヒュウガの参謀としてバディとなり、共に戦いに挑む。


流刑の身だった天子・ゴノミカドを担ぎ、幕府転覆を企てる。
ゴノミカドを呼び寄せ、兵を集めキタタカとの天下分け目の戦いに。


古田新太さん、今回は殺陣は控えめながらさすがの貫禄と存在感。
大阪弁で話す、クセが強く愉快なキャラで面白かった。

 


基本、ダークでシリアスなんだけど、随所で笑いが盛り込まれる。
ユーモアとのバランスも絶妙の、極上のエンターテインメント。


ド派手でアクロバティックなアクションに、スピード感のあるバトル。
過激で大胆な演出に、小ネタを挟みながら濃厚な人間ドラマも盛り込む。


斗真さんとりょうさんのキスより、新太さんとのキスシーンにビックリ。
まさか?!と思ったが、ヒュウガの美貌は男女問わず人を狂わせる。


二人の濃厚なキスシーンにクラクラしながら、衝撃で笑った。(笑)

見どころが多過ぎる!色んな要素がてんこ盛り。


ワクワクと興奮と感動が詰まった舞台に、終始引き込まれる。
なので、尺の長さを全く感じないほど、これぞ一流の役者と思わせる。

 


こうしてゴノミカドを印に、二人は京の街を幕府から奪い返す。
続く二幕では、ミカドの政が始まるが人々の不満は尽きない。


いきすぎた自分の信念のため、裏切り裏切られる人々の物語。
騙し騙され、二転三転する駆け引きの連続にハラハラドキドキ。


昨日の敵は今日の友、そして昨日の友は今日の敵となる展開。
誰が味方で敵なのか、何を信じたら良いのか分からないカオスっぷり。

 


ヒュウガの真の目的に、カイリの真の目的も明らかになる。
面白過ぎる戦いの連続の中で、ハプニングまで巻き起こる!


まだ始まったばかりなので、慣れてないし感覚も掴めてないからか。
2幕で新太さんの烏帽子が幕に引っ掛かり、カツラが脱げてしまった!


後ろを向いて被り直し、完全に舞台が止まってしまいハラハラした。
もとい!とセリフをやり直した新太さんに、ホッとしたのも束の間。


動揺したせいか、その後の芝居で完全にセリフが飛んだようだった。
明らかに挙動不審な新太さんに対し、ついに倫也さんが助け舟を出す。


会場はざわつき始めるし、どうなるかと冷や冷やしたわ~。
いや~、まさにショー・マスト・ゴー・オンの精神ですよ!
これ生の舞台の醍醐味、ハプニングさえ楽しんだもの勝ち!

 


次から次へと主要人物は葬り去られ、ヒュウガの思惑通りに。
バサラの宴が始まろうとした時、時代の変革はいかに?!


最後の最後まで、二転三転して全く先が読めない男の戦いが続く。


だが、あくまでも生田斗真生誕39年祝いのサンキュー公演。
真の主役は斗真さんであり、どこまでもしたたかで狡猾に生き抜く。


野心と欲望の赴くままに生きる姿は、パワフルでたくましい。

生きる希望に溢れていて、活力をもらえるようなラストだった。

 


カテコに突入しても、とことんエネルギッシュで感動した。
対照的に、冷静に見守る倫也さんの落ち着いた感じも良かった。

 

肩を抱き合い、互いを労う感じが仲の良さが伺えて、微笑ましくて。

すごく体力が必要なハードな舞台を、やり切った達成感があった。


大盛り上がりで、早々にスタオベとなり大興奮のフィナーレ。


チケット代金16000円、充分その価値があった、堪能した。
新感線らしさが詰まった舞台が楽しめて、大満足!でした。