昨日の朝、私のお産の師匠が死んだ。
それは、飼いネコのゴマちゃん
今、写真探してたけど、この写真くらいしか残っていなかった。
以前書いていた【朽木らいふ】というブログには、たくさん載せていたんだろう。
【最初に】
このブログを読んでくださっている
うちの子供の学校関係者さま、ご近所さまへ
子供たち、ゴマの死のショックが大きいので
不用意にこの話題について話かけてないあげてくださいね。
よろしくお願いします。
また途中、凄惨な場面描写もあります。
苦手な方はご遠慮ください。
感謝。
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昨日は、夫がお休みで
子供たちにも全員学校を休んでもらって
家の雪囲いや、やりかけのままだったウッドデッキや薪仕事を
一気に片付ける日でした。
さぁ、やろうと外に出たら
子供が血相かかえて走ってきたんです。
「おかあちゃん、ゴマが死んでる!!」
駆けつけてみると、お腹をぱっくり裂かれて
ゴマが死んでいた。
内臓が飛び出してひどい状態でした。
子供が見つけたときは、大きなワシがゴマのお腹をつついていたらしいです。
辺りにはワシの羽毛が散乱しており
冬枯れのこの時期、エサがないから
実はこういうことは起こりえるのだけど
数年前、うちで飼っていた鶏が次々にやられていったのも
一匹、子猫が帰ってこなくなったのも、この時期なのです。
でも、まさかでした。
大人で、それも機敏で
性格も強いゴマが…
いつも小鳥やネズミ
たまに、大きな野鳩まで捕まえてくる、ハンターなゴマ。
「ゴマ~」と言いながら、頭をなでていると
ふと
口の中にワシの羽毛が残っているのを見た。
そして、爪の先にも羽毛が。
それまでは
驚きすぎて泣けなかったけど
それを見たら、声をあげて泣きました。
ゴマ、戦ったんだなぁ。
ゴマらしく、最後まで戦ったんだ。
自然とはこういうもの。
それは頭では納得している。
ゴマも最初に書いていたように、ハンターだったから。
逆のことが起こるのも、これまた自然。
だけど、感情は。
あのふわふわのカラダを抱きしめられないのは、悲しい。
いつもストーブの横で
ありえないくらい安心な格好で寝ているゴマを見れないのは、悲しい。
動かないのが、悲しい。
作業日だったのに、ちーんと皆で悲しくなってしまって
だけど、しょうがないので穴を掘って埋めようと思いました。
夫と長男が穴を掘り始めたときに
私、思い出したんです。
1週間ちょっと前に出会った彼女のこと。
その彼女は、「風と土の工藝」のサポートスタッフとして
初日にうちに来てくれた子。
24歳とかで、イラストレーターで
でも、猟師の資格も持っているという、とてもユニークな子。
彼女の名刺入れが、すごくふわふわの毛皮だったことから
お客さんと一緒にすごーく盛り上がった話があったのです。
彼女、山で猟師修行でこもっていたときに
自分で仕掛けを作り
本当はうさぎが欲しかったのだけど、かかったのはイタチで
でも、そのイタチを自分で解体して
お肉を食し
そして、毛皮をなめして名刺入れにしていたのです。
すごく愛着を持っていて
肌にすりすりしていた、こと。
触らせてもらったけど、本当にふわふわで気持ちのいい毛皮だったこと。
夫たちに話をし
埋めるのをちょっと待ってもらい
必死で彼女に連絡をしました。
彼女、こころよく了承してくれました。
思いが嬉しすぎました。
今日
彼女のところに行って
ゴマの毛皮を取ってもらうことになりました。
どんなに
どんなに救われたことか。
これが、どんなに救われることか
動物を飼っていらっしゃる方なら、わかってもらえるでしょう。
死はしょうがない。
もうどうすることもできない。
でも、こうして
大好きな子の形見が残せるなんて。
内臓は私が取り出しました。
こういうのは、オトコの人はダメみたいで
キッチンばさみでちょきちょきと、出しました。
そばで見ていた子も
見ているうちにつらくなったみたいで
家に戻っていきましたが
私はゴマに話かけながら
キレイに出しました。
心臓がそっくりなかった。
そこは一番に食べられるのかな。
あとは、胃も腸も肝臓も
キレイなキレイな内臓たちでした。
ハサミを入れるのは、つらかった。
もう痛くないのだと、わかっていても
つらいものです。
取り出した内臓くらいはワシにくれてやれと思い
襲われていた場所に戻しました。
だけど、不思議なものです。
死を悼んだあとには
わたしは何故だか、神様に感謝したくなってきていました。
猟師の彼女と
たった一週間前に出会わせていただいていたこと
ありえないくらいの奇跡みたいに思えてきたから。
サポートスタッフなんて、20名以上いるなかで
うちに配属された子が彼女だったこと。
お客様とお話が盛り上がって
彼女が名刺入れを取り出したこと。
自分でなめしたイタチだったというお話を聞きていたこと。
永遠に大好きだったゴマの形見が残せるということを。
神様に感謝しても足りないくらいのことに思えました。
死骸の苦手な方はごめんなさい。
ゴマは私のお産の師匠だと書きました。
お産のこと
一年前くらいには書いていたのですが
その記事たちはカスタマイズのどさくさに消えてしまっていたのです。
でも、私にとっては
すごく大事に記事たちでした。
ゴマが死んで
なぜかもう一度
書かなきゃいけない気持ちになりました。
今夜から、書いていこうと思います。
追悼の意味を込めて。
長いお話にお付き合いくださり
ありがとうございます。
途中、凄惨な場面も描写してあったので
ご気分など悪くされたなら、ごめんなさい。
感謝。