次に次男~四男までのお産記です。


なんか3人まとめちゃうのは失礼なのだけど

3人とも同じ「助産院」での出産であったことと

小さなエピソードたちが、同じ場所だったからごちゃまぜになっていて(笑



長男のお産を病院でしたのに

次男は助産院にしたのは


はっきり覚えいないけど

長男が生まれてから一年くらい、ひどいアトピーがあったことからだと思います。


それまでは食べ物や環境について

あまりいろいろ考えていなかったのですが

長男のアトピーを機に、いろいろと勉強することになりました。


いろんなものを自然派へと移行していったのも、この時期からです。


次男の妊娠がわかったとき

お産もやはり自然な形でしたいなぁという思いが湧いたのだと思います。


探してみると、実家からそう遠くない場所に

自宅で開業している助産院がありました。


病院と助産院の違いを簡単に言うと

助産院では、医療行為ができないということです。


だから、自然に進行していきそうな妊婦さんしか受け入れてもらえないし


例えば、体重が増えすぎて難産が予想されるとか

胎盤の位置が危険だとか

貧血がひどいとか


医療行為が必要になりそうなお産はNOを言われたりします。


助産婦さんは70歳を超えられていて

でも、すごくお元気でお肌つやつやで

すごく優しさと厳しさを兼ね備えている助産婦さんでした。


特に、パパ側には厳しく

妊婦さんの精神的サポートになれるようにとか

産後、ちゃんとお手伝いしてもらえるようにとか

父親になるってことの精神的な成長を

すごくすごく大切にされていました。


妊婦さんには優しかった。


でも、体重がぐっと増えると、おどされました(笑


そこに通う妊婦さんは

先生に惚れ込み

だからこそ、体調管理を徹底して頑張っていました。


妊婦検診で、何度か血液検査を受けるのですが

そのときだけ、病院に行き

あとは、ずっとこちらに検診に行っていました。


病院との大きな違いは

検診のとき。


病院の検診台は

自動的に足を大きく広げられる例のあの形。

検診に行くと、必ずこれに乗せられ

だいたいがオトコの先生である産婦人科の先生に

いつもいつも大切なゾーンを見られます。


検診だからといっても

あれが大丈夫な女性はいないでしょう。


だけど、助産院では普通の寝台ベッドの上で

内診(膣に指を入れて子宮口の状態を確認する)は最低限におさえられ

つまり、毎回でなく

必要だと思うときだけありました。


また、すごく丁寧に気遣いと言葉をくれながら

そっとそっと内診してくれたのに

ものすごく感動しました。


エコーも毎回見ません。


あれが楽しみな妊婦さんも多いのでしょうが

エコーを毎回見て測定して

大きいな、とか、小さいな、とか

あまり判断しないで


助産婦さんはお腹の上から子宮の大きさを手で測り

それで胎児の成長を確認していました。


プロって感じです。



実際のお産も、病院とはまったく違うものでした。


まず、体に何も巻かなくていいのです。


点滴もなし

お腹のベルトもなし

浣腸だってなしです。


一緒に便が出てきたら、ちゃんと受け止めてあげるよって言われました。


あと、足湯をしていただけたり

至れり尽くせりでした。


次男も三男も

私の場合、へその緒が体に巻きついているらしいと

それも、陣痛の進み具合から助産婦さんが判断されました。


へその緒が体に巻きついてあると

赤ちゃんは一気に下りてこようとせず

(ここからは私の考えです)

ゆったりな陣痛を起こし(たぶん赤ちゃんがここはコントロールしているみたい)

ゆっくりゆっくり下りていくのに足る長さまで

へその緒を伸ばすのだそうです。


だから、いつまでたってもキツイ陣痛がこず

来ないということは生まれないから

夫と外を歩いてこい、だの

スクワットをしろ、だの

ありえないくらい(笑)、陣痛中に動き回りました。


今思うと、こんなことも本当はしなくてよかったのかも、と思います。


お産は全部赤ちゃんが取り仕切っていると思うので

陣痛がゆったりなら、それは彼らの作戦なのだから

待っていればよかったんじゃないかって

今なら思います。



そして、陣痛がいよいよ強くなってくると

その度ごとに若い助産師見習いの子が

ずっとずっと背中や腰をさすってくれました。


長男のときのさみしさを糧に

次男以降のお産はずっと夫に立ち会えてもらっていて

これも、赤ちゃんたちは

必ず夫がお休みできる日を狙ってきてくれていて


本当に何もかもおまかせでいいのだと思います。


話がそれましたが

夫がさすってくれる、ぎこちない手も嬉しいのですが

助産師見習いの彼女の手はもっと気持ちよく

強さや場所が完璧すぎて、すごくありがたかったです。


病院では、母がいてくれたとはいえ

看護師さんや

特に検診中お世話になっていて、いわば一番居てほしいお医者様が

そばに居てくれなかったこと


甘えてるようですが、不安だった。


のとは違い


検診中からお産まで

トータルで同じ方に付き添ってもらえる

この助産院のアットホームさは、本当によかったです。


お産のこつは、「緩む」ことです。

母体が緊張していると

陣痛の痛みもまともに感じるし

赤ちゃんも下りてきにくくなります。


どれだけ緩めるかが勝負だと思うので

その時の環境の大切さを痛感しています。


あ、それと陣痛中は普通の居間みたいなとこで

自由な体勢でいられます。


病院では寝台の上で横向きで寝ているしかできなかったのですが


助産院は居間なので

ソファにもたれて、四つんばいになったりできました。


子宮口全開になったら

いつもの検診ベッドに移ります。


ここでもやはり移動があるのですが

カーテンの向こうという感じだったので

まだ楽でした。


産む体勢はいろいろでした。


次男のときは、彼の後頭部が恥骨を通過するときに

ものすごく当たって(笑

骨がくだけるかという痛みで

私は半狂乱でした。


助産婦さんが「そんなに痛いのは陣痛じゃないね」と判断してくださり

痛みを逃せるように四つんばいで産みました。


三男、四男は横向きで足をずらす感じで。

そう、あんなに大っぴろげなくても

ちゃんと生まれることができるのです。


いよいよ生まれてくる段階になると

すごくすごーく助産婦さんの介入が始まります。


たぶん、いわゆるここがテクニックの見せ所なのですよね。


いかにゆっくり頭を出すかで

会陰に傷をつけないように、伸ばしながら出す、みたいな。


呼吸法も助産婦さんがコントロールしてくださるし

「いきむ」「とめる」みたいなことも

助産婦さんの号令に従って行ないます。


夫がお産のあとで笑い話として

よく友人たちの前で話したことなんですが


「あ、もう頭見えてきた~、出てくる~ってときに

助産婦さん、ぐぐって押し戻しよるねん。

それ、何回も。

もう、何したるねんって思った。」というようなこと。


助産婦さん的には、会陰を傷つけないための最大のテクニック。


でもそばで見ていた夫からは、赤ちゃんがかわいそうだと見えること。


フクザツですね。



産まれた赤ちゃんはもちろんそのまま私の胸に。


綺麗なんですよ。


なんですぐに洗う必要があるのかというくらいに。


それに胎脂だって大事なのです。


赤ちゃんは自分に必要なものは持ってきているし

要らないものは持ってきていないのです。


すぐにおっぱいを吸い始めます。


吸う力の強さに驚き感動します。


まだ出ていないおっぱいをぐんぐん吸ってくれます。


この時、いろんなスイッチが入るのだと思います。


それは母性スイッチであったり

おっぱいスイッチであったり

体のホルモン変化のスイッチであったり


離されちゃ、絶対いけないのだと思います。



そして、そのまま同じ部屋の同じベッドで眠ります。


ベビーベッドなんで要らないのですよね。


母は寝返りうって、押しつぶしちゃったりしないのです。


横を向けば、安らかに眠る子がいて

どんなにどんなに安心できるか。


そして、大きな出産というお仕事を終えて

すぐに3時間起きのおっぱいが始まるのかと思いませんか?


違うのですよ。


赤ちゃんはちゃんと3日分くらいの栄養を蓄えて生まれてきているのです。


そして、最初の24時間くらいは、ほぼずっと眠っています。


ちゃんとお互いに休息をしっかり取れるのです。


二日目くらいから、泣いたらおっぱいを吸わすを繰り返します。

吸ってもらうことで、どんどんお乳が滲み出します。


助産院では実はこの時期

糖水といって、うすい砂糖水を赤ちゃんに飲ませるように指導がありました。


黄疸をふせぐため、らしいのですが

五男のときは、それすら不自然に思え、何もやっていません。



私の考えでは、糖水すら不要です。


この時期は赤ちゃんは吸収することより

排出がすごく大事で


お腹の中に胎便という真っ黒な便を抱えているのを

一生懸命

それこそ、一生懸命出す時期なのです。


初めての方なら、びっくりするくらいの量が出ます。


全部出し切るのと、ママのおっぱいが出始める時期が

同じだというのも、そういうことだと思います。


呼吸も同じ、「吐いて吸う」と書きますが

宇宙の法則はみな同じで


まず出して、そして入る。


そうなのだと思います。


自然なお産の中では、何も要らないのですよね。



次男のときは、長男のことが気になって

産んで一日で退院しました。


慌てすぎたなぁ~と三男のときは

五日ほど入院させてもらいました。


四男のときは、ほどよく三日ほどでした。


入院期間も、必ず1週間とかでなく

自由に選べたのが嬉しかったです。



食事は豪華でした。


助産婦さんのお嫁さんがすごくお料理上手で

素材にもこだわってくださり

毎回とても楽しみでした。


でも、これもあとで勉強したら

あまり豪華な食事は

産後は取らないほうが

おっぱいのためにも、体のためにもいいようでした。


だけど、大仕事のあとの食事

ご褒美気分で楽しめるのも、大切なことだとも思います。


粗食がいいのだと知ったうえで

自分で調整できればいいのかなって思います。



長男とのお産の違いは

やっぱり明らかに赤ちゃんの落ち着きが違うこと。


赤ちゃんってこんなに泣かないのだと知ったこと。


いえ、赤ちゃんが泣くことに

生まれてから離れ離れだったという理由だけとは思いません。


お腹の中にいたときの環境とか

泣くことで何かママへの学びがある場合とか

いろいろあると思います。


だから、一概に言えないのですが

赤ちゃんは決して泣きっぱなしではありません。


お腹が空いたら泣き

オムツが汚れたら、軽く泣き


あとはずっとずっと眠っているものでした。


そんな安らかな寝顔を見ながら、ゆっくりゆっくり幸せを噛みしめることができました。


このスタートからの

息のぴったり合った感じって

大きいなと感じます。