前からずっと読みたいと思っていて
地元の図書館でかなりの予約待ちを越えて
やっと手元にやってきた本




これは

哲学者、宮野さんが末期がんで

医者から「急に具合が悪くなる」ことがあるよ、と告げられてからの

友人であり人類学者の磯野さんとの往復書簡が本になったものです。



どちらも学者さん。


物事に向き合い、それを言語化することを仕事にしてきたお二人だからこそ叶った本とも言える。



相手を信頼しているからこそ

そこまで語り合ってくれるのか、と思った。



だんだん死が迫ってき

痛みや意識が朦朧としてる中での

研ぎ澄まされていく言葉に圧倒された。


否応なく

生きるってことに向き合わされる時間。



いくつかピックアップ。





不幸とは

不運という理不尽を受け入れた先で

自分の人生を固定化していくとき

生まれる



なるほど。


不運は誰にでも突然やってくるし

避けられないけど

そのことをどう受け止め

自分の人生のストーリーに仕立てていくかは

選べるんだよね。






約束をするってことは


どうなるかわからないはずの未来に対して

あらかじめ

わたしはこう生きるよ、と決定的な態度を取ること


だと言う。



明日何時にどこどこにいきますね、と

約束をする


今日交通事故にあって死ぬかもしれないし

そんな大袈裟なことではなくとも

お腹を下して行けなくなるかもしれないけど


その可能性も含みつつ


わたしは明日行くつもりで今を生きてますよ、との宣言であり


その可能性も含みつつ

相手も受け入れてくれるだろうとの信頼に根ざしている。



約束ができるって

なんて素敵なことなんだろうと

涙が出る。