安全面については、とても気をつけていました。


こちらからの準備としては、できるだけ体に密着できるバッグ、財布はバッグに繋げておく、スマホは首からぶら下げられるようにしておく。


ネット情報ばかりになりますが、スマホを首からぶら下げるのも賛否両論あるようで、体から絶対離れない反面、いかにも日本人観光客然としていて狙われやすい、ともありました。が、長いひもがついているせいでバッグにくくりつけておくこともでき、また、首からぶら下げるとそのままズボンのポケットにも入れられて、座っても絶対落ちないメリットもありました。


旅行前、Seattleを案内してくれる予定になっていたLさんからは、注意喚起のメールをもらっていました。子どもたちにぜひ伝えてほしいと。


曰く「アメリカは日本より犯罪率が高く、十分気をつけなければならない。たくさんホームレスもいる。住居費が高騰しているため、Seattleには特にホームレスが多い。また薬物中毒の人も見かけるかもしれない」。


アメリカについて最初の街Seattleは、都会な反面、私には汚くも見えました。歩道は汚れていて、なんか臭います。薬物中毒のような人も、たしかに見かけました。


San Franciscoを案内してくれるMさんは、San Franciscoは都会だから、決して油断してはいけない、荷物は前に抱えるように持たなければならない、と言いました。アメリカ人であるLさんのリュックやRさんのポシェットにもダメ出しする徹底ぶりでした。


行ってみたい観光地のいくつかは、「そのあたりは治安が悪いから却下」されました。近くを通るのも危ないからだめだと。「地球の歩き方」にも載っているようなところでも、実際には安心できない場所もあるようです。


Los Angelsの本屋「The last bookstore」、これも行きたいけれど迷いました。「地球の歩き方」で「治安の悪いエリア」のすぐそばと表記してあったからです。でも、そのエリア内ではないし、実際有名な店で、Rさんも一度行ってみたいと思っていたところだから、行くことにしました。


街中の駐車場に車を停め、10分弱歩いて本屋へ行く途中、街並みを見上げてキョロキョロしたかったのですが、極力自制して、前を見てスタスタ歩くように心がけました。スマホ出して写真を撮るのも控えました。


ホームレスのような人が、歩道のそこここにいました。生活道具一式持った人が歩いていました。母が人にぶつかって、彼はそのまま歩いていきました。



車で移動することが多かったのですが、荷物の車内置きっぱなしは厳禁でした。ちょっとおやつの入った紙袋とか、暑くて脱いだ上着とか、車を降りる際は必ず後部トランクに入れました。


電子機器(PCやiPad)に関しては、車に置いておくこと自体だめで、必ず持ち歩きました。電子機器探知機で、探されて、車を壊して持ち去られるんだそうです。Mさんが、そうやって車を破壊されているところを見たことがあると。


それらの都市では経験しなかったのですが、小さな街の観光地などでは、みんなで集合写真撮っていると「写真撮りましょうか?」と何度か声をかけられました。事前勉強では、そう言って親切に近づいて、スマホを渡すと、持って逃げられる、とあったので、ちょっとドキドキしましたが、ご厚意に甘えて、見知らぬ人にお願いしてみました。どの方も、笑顔で写真を撮ってくれて、ちゃんとスマホを返してくれました。信じて渡して良かったです。


常に大人数での徒歩行動で、先頭を早足で歩くのはLさん、一生懸命ついて歩きましたが、気づくといつも、誰かがそっと最後尾を歩いてくれていました。そうやって、私たちの安全安心を守ってくれていました。