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「新しい地球を生きるための物語」です。
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「新しい地球を生きるための物語」
～私は体勢を整えていった～
私は、白雲畳店の奥にある自分の部屋、
その部屋にあるちゃぶ台の前に腰を落ち着けて
いた。
ちゃぶ台の前に、座ってみた、ということだ。
そこは、私が日常的によくよく座って
いる場所だった。
だから、変化などあれば、すぐにわかるような
気がしたが、変化は感じない。
見える景色も、置いてある物も、何も
変わっていない気がした。
やはり、そうだよな、あれは、きっと
夢だったのだ、何か感覚が変だったのか、
そう、私は自分に言い聞かせるように、
頭の中で唱えた。
でも、それは、奥の方の私が納得しては
くれないでいた。
「そんなはずはない」
それは、確かなものだった。
その声は、大きく野太いものではないが、
確かな説得力があったのだ。
どちらかと言えば、細く小さな声のように
感じた。
でも、なぜだか、そこに自信のなさではなく、
確固たる意志のようなものを感じたのだ。
「そんなはずはない」
やはり、私の奥の方からは、その声が、
聞こえてきていた。
私は、ちゃぶ台の前から動くことなく、
体勢を整えていった。
【終わり】
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