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「新しい地球を生きるための物語」です。
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「新しい地球を生きるための物語」
～私は、私の部屋の中へと入っていった～
私は、白雲畳店の奥にある自分の部屋の中に、
入っていこうとしていた。
私は、ただ、私の部屋に入るのならば、それは
特に、何の感情も抱かなかったに違いない。
今回は、そうもいかなかった。
それは、先ほどまで、私の眼には、
私の部屋の中で、平安時代の貴族のような
人物が、書をしたためていたからだ。
そして、戸を閉めることで、どうやらそれは
リセットされたようだった。
そこは、見る限り、元いた、私が住んでいた
私の部屋となっていたからだ。
そこへ、私は、入っていくことにした。
私が、私の部屋の中へと入っていく、
というだけだ。
私は、部屋の中に踏み入れて、細部を
見ていった。
我ながら、よく整理整頓された部屋だと
感じた。
物は必要最低限で、床に物が転がっている
ということもなかった。
私の部屋は、和室で、8畳くらいは
ありそうだった。
キッチンやトイレ、お風呂まで付いている、
何も困ることのない、一室だったのだ。
そして、和室の中心に、私はちゃぶ台の
ような机を置いている。
そこで、ゆったりと過ごすのが、私にとっては
好きな時間となっていたのだ。
お酒を飲むこともあるし、食事をそこでとる、
コーヒーを飲みながら、本を読むこともある。
私は、気が付けば、その部屋の中心である
ちゃぶ台のあたりに立ち、あたりを見渡して
いた。
【終わり】
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