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「新しい地球を生きるための物語」です。
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「新しい地球を生きるための物語」
～母と話しをしたかったのかも～
私は、母とお茶を飲みながら、話しを
していた。
母から、「畳職人はどう？」
そう聞かれたのだ。
私は、本当は母とその話しがしたかったのか、
畳職人になってからの、あれやこれやを
話した。
私が、こんなに自分のことを話すのも
珍しいと自分で自分に思ったし。
きっと、母もそう思ったに違いなかった。
「小さい頃から、言っていたものね」
「畳職人になるんだ。って」
よほど、私も畳職人になりたかったし、
なるに決まっているからか、たくさんの
経験をすることができている。
だから、小さい頃からのことを知っている人で、
畳職人のことを話せるのは、考えてみたら
母くらいしかいなかった。
ほとんど出会った人たちに、畳職人に
小さい頃からなろうと思っていたと
言うと、間違いなく不思議がられた。
「え、この時代になんで？」
大抵、そう言われたが、私には、そうした
感覚が、逆にわからなかった。
それくらい、私にとって畳職人になることは、
確固として決まっていたのだ。
普段は、そんなに熱っぽく話すタイプ
ではないが、この日は、私にしては
熱っぽく母に、畳職人になってからの
話しを語っていた。
母は、なんだかうれしそうに、私の話しを
うなずきながら聞いてくれている。
【終わり】
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