皆さま
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「新しい地球を生きるための物語」です。
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「新しい地球を生きるための物語」
~畳の部屋に誘われて~
私は、久しぶりに、実家に帰ってきた。
母は、昔と変わらないトーンで
「おかえり」と言って、私を迎え入れて
くれた。
そして、「お腹空いているんじゃない?」と
言いながら、母は、冷蔵庫の中を見ている。
「そうだね、仕事終わりで、とても空いているよ」
と、言うと。
母は、うれしそうにしていて、
「和(なごみ)の好きな、春巻き揚げるわ」
と言いながら、準備をしてくれていた。
そういえば、私は、母が作る春巻きが
好きだった。
当時は、自分の部屋、そう、あの畳の部屋で、
寝転んだりして待っていた。
材料を刻む音、そして、春巻きを揚げる
ジューッという音さえも、私を楽しませて
くれる。
そんなことが、今、ありありと思い出されて
いった。
私は、その間に、自分の部屋としていた
畳の部屋、和室を覗いてみた。
入った瞬間に、慣れているはずの畳の匂いが
した。
でも、ここは、普段作っている畳のそれとは、
明らかに違っていた。
新しい畳では出すことのできない、その環境
ならではの匂いを感じることになった。
そう、これだ、これだ、という感じだ。
電気を付けると、畳が見えた。
いつも寝転がっていた畳だ。
私は、その頃と同じように畳に寝転んでみた。
当時を思い出しながら。
でも、今は畳職人だからなのか、畳のほつれや
劣化が気になったりもした。
そんな自分が、何だか微笑ましくも
思う。
畳のほつれのような部分を優しく撫でてみる。
もう、そんなことをしたって直ることは
ないことくらい、畳職人として、わかる。
そして、畳の上で寝転びながら目を
閉じていた。
しばらくすると、ジューッと言う音が
キッチンの方からしてくる。
そう、春巻きを揚げてくれているのだ。
私は、安心したのか、眠気が増して
いる。
【終わり】
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