皆さま
どこかの街に、昔からやっている
お蕎麦屋さんがありました。
お蕎麦屋さんは、お昼時になると、
近所の人や、学生、働く人でいっぱいに
なります。
テーブルの席もありますが、小上がりの
ような座敷の席もあり、人気でした。
この日は、お座敷の席まで、お客さんで
いっぱいだったのです。
そして、お客さんが食べ終わり、出て行きます。
でも、新しいお客さんが入ってくるのです。
お座敷の席から、またお客さんが、
「ごちそうさま」と言いながらお会計をして、
お店から出ていきます。
お座敷の席なので、靴を履くのです。
そのお客さんは、靴を間違えてしまって
います。
そう、たまたま、そのお座敷には、黒色の
靴を履いたお客さんがふたりいたのです。
間違えて履いていったお客さんも
気が付きそうにもありません。
そして、間違えられたお客さんも
何も知らずに、お蕎麦を食べていたのです。
どこかで気が付いて、戻ってきては
くれないかと、念じてみましたが、靴を
間違えたお客さんは帰ってきません。
それどころか、いよいよ、間違えられた
お客さんもお蕎麦を食べ終わってしまいそうです。
そして、見事にお蕎麦を平らげ、
靴を履こうとします。
このお客さんは、自分の靴がないことに
すぐに気が付きました。
お店の中は、騒然となります。
お店の人も対応にあたっているのです。
「まだ、近くにいるかもしれない」
靴を間違えられたお客さんが、外履きを
借りて、外に出ました。
「大丈夫、全ては上手くいっているのじゃ」
そう、信じて、その動向を見据えて
いると。
靴を間違えたお客さんが、走って
戻ってきたのです。
「すみません、靴を間違えました」
そう言って、お店の中に、入ってきました。
靴を間違えられたお客さんが、諦めて
帰ろうとしたところです。
靴を間違えたお客さんは、ひたすらに
平謝りしていました。
間違えられたお客さんも怒ったり、
不機嫌になるわけでもなく、淡々と
「大丈夫です」と言っています。
お蕎麦屋さんのお店の人たちは、ほっと
しているようでした。
「よかった、よかった」とお店のあちらこちらで
聞こえてきます。
そうして、靴を間違えたお客さんも帰り、
靴を間違えられたお客さんも、無事に自分の
靴を履いて帰ることができました。
「大丈夫、全ては上手くいっているのじゃ」
自由に個性を発揮できる世界を創造中です。
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