皆さま
おはようございます。
「私たちの記憶を取り戻す物語」です。
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「私たちの記憶を取り戻す物語」
~コーヒー豆が入った麻の袋を振ってみた~
私は、丘の上の家にあるキッチンにいた。
戸棚から英国紳士のフランクさんから
もらったコーヒー豆が入った麻の袋を
手に取ってみる。
ずっしりと重みを感じることができた。
私は、フランクさんからもらったコーヒー豆で
淹れたコーヒーを初めて飲んだときのことを
思い出していた。
味はもちろん、香りだってよかった。
それを飲んでから、なぜだか不思議な
体験をたくさんすることになったことが
印象的だ。
私は、それから、かげかえのない時を
過ごしていることに気が付くことになる。
それくらい、重みのある意味がこのコーヒー豆には
あるのだ。
もちろん、もうそんな重さは、私の人生には
いらないなとも思ったが。
私は、そのコーヒー豆が入った麻の袋を
両手で持ち、その重さを感じていた。
そうして、ゆっくりと、その麻の袋を
上に持ち上げ、ゆっくりと下げていく。
コーヒー豆が擦れ合う。
麻の袋から漏れ出たコーヒー豆の
香りをたしかに感じた。
私は、麻の袋を振り続けてみた。
コーヒー豆が擦れ合う音が、空っぽの
私の頭の中をいっぱいにしてくれた。