皆さま
おはようございます。
「私たちの記憶を取り戻す物語」です。
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「私たちの記憶を取り戻す物語」
～畳職人になりたかった～
私は、そのまま畳に寝転がりながら、
何かを思い出していた。
思い出していたというよりも、誰かの
記憶のようなものかもしれない。
「私は畳職人になりたかった」
畳に寝転がると、そのような望みが
あったことを思い出されていくのだ。
本当に私にそんな望みがあったのか？
それこそよくわからなかったが、そんな
気持ちを思いだしていったのだ。
私は、たしかに畳の上に寝転んでいた
はずだが、場面が切り替わる。
私は、日本の城のようなところにいた。
畳をたくさん携えて、城の中に入って
いくのだ。
そして、城の中の部屋に綺麗な畳を
敷き詰めていく。
広い広い、まさに大広間だった。
どうも、殿様などが、会議や食事にも
使う場所だとのこと。
私は、そこで、畳職人をやって
いたのだろうか。
時間の進み具合はわからないが、その
大広間に、新しい畳を敷き詰めていった。
全ての畳が敷き詰められたとき、
その部屋は黄金色、収穫時期の稲穂の
ように輝いて見える。
私は、その光景を自分で行いながら、
感動していた。
これは、私なのだろうか。
別の誰かなのだろうか。
私は、畳の部屋に寝転がっていた
だけのはずなのに。
そして、お城の大広間に誰かが
入ってくる。
【終わり】
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