皆さま
おはようございます。
「私たちの記憶を取り戻す物語」です。
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「私たちの記憶を取り戻す物語」
~私は、元いた世界に戻るのだろうか~
少年が、この家から自宅へと戻っていき、
私は、また妻とふたりになっていた。
少年がいなくなったからと言って、その
空間は特に大きな変化はない。
私と妻の関係性は、そのまま続いていった。
そう、そこには、無理はなく、我慢もない、
調和があることにも気が付かないような
空間だった。
そして、私は、妻の柔らかな表情を
見て、ふと思ったことがある。
「私は、元いた世界に戻るのだろうか」
いや、少年らしき人物の言霊からすれば、
私は、この世界で体験したことを元いた
世界に持って行く。
そのような感覚がある。
ということは、私は、いずれ元いた世界に
戻ることになるのだ。
そうなると、妻からすれば、私は
いなくなったと感じるのだろうか。
いや、そうではないのか。
ここには、私もいて、そして、意識だけが
元いた世界に戻るのだろうか。
またまた、私は難しく考えている
ようだった。
そんな私のことを察したのか。
妻は、「今日は何をして過ごしましょう」
そう問いかけてくれて、空気を変えてくれた。
そのまま私は、難しく考え続けてしまう
ところだった。
でも、この空間でそのような重たい思考は、
できなくなっているのだろう。
なんと言っても、空間の空気感が軽いから。
私は、ひとまず、今に集中して、妻と
今日はどんな風に過ごすのか楽しむことにした。