皆さま
おはようございます。
「私たちの記憶を取り戻す物語」です。
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「私たちの記憶を取り戻す物語」
~朝起きると子どもはいなくなっていた~
私は、安心感の中に包まれて、眠っていた。
ずっとこのままいたいとも思ったが、
起きたら起きたで、楽しそうだった。
夜中に、隣で眠っていた子どもは、
私たちの子どもなのだろうか。
起きたら、その答えもわかること
だろう。
起きるのが楽しみだ。
そう思ってから、どれくらいの時間が
経ったのだろうか。
私は、あたりが眩しくなってきて、
そしてようやく目が覚めた。
ずいぶんと眠りすぎてしまったようだ。
妻は、もう起きて、何やら洗い物
などをしていた。
「おはよう」
「ちょっと眠りすぎたみたい」
「珍しいわね」
「疲れていたのかしら」
妻の声は優しかった。
私は、早く起きて仕事をしなくては
いけなかったのかと思ったが、きっと
そんなことはないのだろう。
そして、私は、あたりを見回した。
そう、あの子どもがいるのかどうか、
確認をしたかった。
でも、子どもらしき存在は見当たらなかった。
朝起きると子どもはいなくなっていた。
「僕たちの子どもはどこへ行ったのだろう?」
私は、思わず妻に、そう聞いてみた。
聞いてから、なぜ、こんな聞き方を
してしまったのかと、少し後悔したが。
妻は、優しく笑って、答えてくれた。
「何言っているのよ~」
「私たちに子どもはいないじゃない」
「いや、でも、僕たちの真ん中に子どもが」
「寝ていたような」
「あれは、ご近所さんの子どもさんよ」
「いつも預かっているじゃない」
「あ、そうだったね」
私は、たどたどしくなったことに不自然さを
与えてしまったか心配した。
でも、そういうことだったのかと
合点がいった。
このあたりでは、子どもはみんなで協力して
育てているのかもしれない。
なんだか、素敵な場所だ。
妻は、不思議なことを言う夫に何か
咎めるわけでもなく、にこやかにしていた。
私は、この場が、急激に愛おしくなり、
自分の居場所をようやく見つけたような
感覚に陥っている。