皆さま
おはようございます。
「夢のような世界を生きる物語」です。
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「夢のような世界を生きる物語」
～しばらく丘の上の櫓で～
私は、しばらく丘の上の櫓（やぐら）で、
天を仰いでいた。
気が付くと全身に力が入らなくなり、
横たわっていたのだ。
私に、先ほどまで起きていた出来事の
整理がつかないのかもしれない。
それは、夢をみていたのだろうか？
人に話したら、恐らく言われるだろう。
「夢でもみていたのじゃないかい？」
でも、真の私は、それが、夢ではないことを
知っていた。
ただそこに起きていたことを、私は
体験していた、だけなのだ。
そして、夢も決して、ただの夢では
ない。
いよいよ、私の最後の砦、瞼も
開けていられなくなった。
もしかしたら、目を瞑ったら、
また、あの江戸タワーの世界に
行けるのかもしれない。
目を瞑ったが、眠っているわけでは
なさそうだった。
そして、江戸タワーには行けずに
いた。
なんなのだろう？
この世界と、もうひとつの世界を
行ったり来たりしている。
平日は都会に住み、週末になると
自然溢れる別荘へと、行き来する
お金持ちのように。
私は、真の世界に踏み入れていって
いるのだろうか。
丘の上の世界が、本当なのだろうか？
それとも江戸タワーの世界が本当
なのだろうか？
まってくもってわからなかった。
でも、わかることは、別の世界への
入り口がある、ということ。
この世界、いや、この次元には、
別の世界への入り口が必ずやある
ということなのだ。
そんな核心に近づいていくと、私は
急に眠気に襲われた。
気が付けば、私は、風がふきすさぶ
丘の上にある櫓の上で、仰向けになり、
眠ってしまっていたようだ。
また、新しい世界へと連れていかれる
ことになるのだろうか。
【終わり】
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