皆さま
おはようございます。
「夢のような世界を生きる物語」です。
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「夢のような世界を生きる物語」
~たまには丘から出てみよう~
よくよく考えてみたら、私は、
丘の上に住むようになって、
ほとんど丘から出なくなっていた。
以前は白い魔女の喫茶店に行ったりも
したが、一時的なものだった。
そして、たまに街に食料品を買い出しに
行くくらいだ。
どうせなら、少し出かけてみようと
思った。
私は、久しぶりに大きな音のする車の
エンジンをかけて、丘を下っていった。
その通り、大きな音を響かせながら、
私は車を運転し、丘を下ってゆく。
交通量が少ないだろう、ということで、
私は、夜を選んだ。
夜の丘の道は、車のライトで照らされると、
昼間見るそれとまったく違ったものだった。
このままどこか知らない場所に、たどり
着いてしまうのではないかと、心配に
なるほどだ。
そうして、私は、夜の道を走っていった。
しばらく走ると、高速道路の入り口が
見えた。
せっかくなので、私は高速道路を
走ることにした。
大きな音のする車、壊れてしまうのではと
心配にもなったが、なんだか高速道路を
走りたいのだ。
高速道路を走ってみると、車は少なかった。
時折、大きなトラックが私を抜いていった。
このあたりは、街灯もないので、私の
車のライトが、そのまま明かりになっていた。
どれくらい走っただろう。
すると、私の記憶のようなものが蘇って
きた。
ずっと昔の記憶。
もう、思い出すことはなかった記憶。
ずいぶんと昔のこと。
私は、会社勤めをしていて、大型連休を
どう過ごそうか悩んでいた。
そこで、思いついたのが、夜中に車で
人気観光地を目指そうというもの。
普段なら眠っているはずの時間に出かけ、
夜通し、車を走らせた。
今晩のように、高速道路をひたすらに
走ったのだ。
夜通し走ったのだから、きっと500キロ以上
走ったのだろう。
私は、そのときの記憶を思い出し、なんだか
疲れてきてしまった。
そして、同時に、よくそんなことをしたなと
自分のことを不思議に思った。
それは、本当に自分だろうか?
この記憶は正しいものなのだろうか?
いったい、夜中に飛び出して夜通し車で
高速道路を走り続けたのは、誰なのだろうか?
私は、実際に高速道路を走りながら、数々の
疑問を感じていた。
そして、やっぱり、答えのようなものは
浮かんでこなかった。
高速道路の標識には、その答えのようなものは
書いてはいなかったのだ。
私は、そのまま車を走らせ続けた。
ただただ、走らせようと思っていたが、
ハンドルを切ってもいないのだが、
思いも寄らない方向にいった気がした。
思いも寄らない疑問が湧いてきたが、
久しぶりに車を走らせて、思いも寄らない
気分転換になった。
さあ、いつもの丘の上の家に帰ろう。
私は、再びハンドルを切った。