皆さま
おはようございます。
「夢のような世界を生きる物語」です。
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「夢のような世界を生きる物語」
～昔いた世界が思い出された～
丘の上にも夜がやってきていた。
この家にも丘にも暗闇が覆って
いく。
そうすると、私は、段々と眠気が
増していくようになっていた。
この日も寝床に入った。
なんだか、いつもと違う感覚が
そこにはあった。
家の外からは、動物たちの鳴き声が、
頻繁に聞こえてくる。
普段は、そんなことはなかったように
思う。
この日は、特別なのか。
もしかしたら、満月なのかと思ったが、
月の姿は見当たらなかった。
私は、珍しく寝付けずにいる。
時折、眠気がやってきそうになるが、
動物の鳴き声に、ふと現実世界に
引き戻されるようだった。
そして、私は、久しぶりに昔いた
世界を思い出していた。
なぜだかわからない。
でも、それは、確実に私が昔いた
世界だ。
そこで私は、不安を感じ、孤独を感じ、
時には怒りを感じていた。
世界中の人々が、なぜだか敵に感じられる
こともあった。
街を歩けば、殺伐とした雰囲気が覆って
いた。
夜になれば、暗闇が世界を覆うように。
それが、私が昔いた世界だ。
思い出して、私自身が苦しくなるような
ことはなかった。
ただ、そんなことがあったのだと
思い出しただけだ。
そう、この新しい世界には、そのような
思い出は感情と共に持ち込むことは
できないのだろう。
ただただ、それは、あったことに
過ぎないのだ。
急に思い出した、この昔いた世界のこと、
何か、今の私に必要なことなのだろうか。
【終わり】
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