皆さま
おはようございます。
「夢のような世界を生きる物語」です。
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「夢のような世界を生きる物語」
～新しい世界にあって、古い世界にないもの～
丘の上の家に戻ってきた私は、夜が
やってくるまで、呆然と過ごしていた。
「新しい世界にやってきたプロセスみたいなものを書く」
そんな、あまりにも漠然とした答えが
やってきていたからだ。
それが、なぜ書くのか？の答えのような
ものなのかもしれない。
でも、わからなかった。
何を書いていっていいかわからなかった
のだ。
私は、夜になったことを確認して、
缶ビールを冷蔵庫から出してきた。
冷たくて、刺激のあるものを一気に身体に
流し込みたい気分になっていたのだ。
一気に飲み干すと、私の気持ちは幾分、
冷静になってきた気がする。
「新しい世界にあって、古い世界にないもの」
「新しい世界になくて、古い世界にあるもの」
どちらもあるかもしれないし、どちらも
ないかもしれない。
そんなことを私は、リビングのソファに腰掛けて、
ビールを片手に考えてみた。
私が変化をしたのかもしれないし、世界が勝手に
変化したのかもしれない。
それも今の私にはわからなかった。
でも、確かなことは、私が以前いた世界と
今の世界は、違う、ということだ。
それでは、いったい、何が違うのだろう？
また、考えて答えみたいなものを引き出さなくては、
次に進めないのだろうか？
また、ビールを一気に流し込む。
大きく息を吐いて、目を閉じた。
なんの脈略も因果関係もないが、瞼の裏に
屈託なく笑う、あの白い魔女の透き通った
笑顔が見えたのだ。
【終わり】
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