皆さま
「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
です。
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「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
~波動の上げ方、鰺のなめろう~
どこかのお魚のお店に鰺のなめろうが
ありました。
鰺のなめろうは、いつになったら
自分が鰺の刺身として提供されるのかを
待っています。
じーっと自分を監視しているのです。
それでもなかなか鰺のなめろうが、
鰺の刺身として提供されることは
ありませんでした。
鰺のなめろうは、ずっと自己否定を
してきたようなものなのです。
自分ではない、鰺の刺身に成り代わろうと
必死になってきました。
でも、なれるわけでもありません。
鰺のなめろうには、鰺のなめろうの魅力が
あります。
でも、そのことに自分が気が付いても
いないのです。
どうしたら、鰺の刺身になれるのか、
そんなことばかりを考えて生きてきました。
ずっと自己否定の世界にいたとも
言えます。
この日も鰺のなめろうは、鰺のなめろうとして
お客さんの前に出されていきました。
お客さんも鰺のなめろうが食べたくて、
お酒に合わせたくて、注文しています。
でも、当の鰺のなめろうは、鰺の刺身に
なろうとしているのです。
そんな必要、本当はどこにもありません。
鰺のなめろうは、お客さんに食べられながら、
話しを聞いていました。
鰺のなめろうにグサリと刺さる
言葉があったのです。
お客さんの言葉です。
日本酒を飲みながら、なめろうを
つまんで、
「これさえあればいい」
「鰺のなめろうが最高なんだ」
鰺のなめろうは、世界がひっくり返った
気がしました。
「そのままでいていいんだよ」
そう言われた気がしたのです。
鰺のなめろうは、涙を抑えることが
できませんでした。
もっと塩辛くなってしまったかも
しれません。
でも、そのままでよかったのです。
鰺のなめろうは、鰺のなめろうにしか
なれません。
そのとき、鰺のなめろうがフワッと
光るのです。
それこそが、鰺のなめろう自身
光の輝きを取り戻し、本来の力を取り戻し、
波動を上げた瞬間でもありました。
鰺のなめろうは、さらに美味しくなって
いったのです。