皆さま
「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
です。
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【自己紹介】
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「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
～罪悪感を解放する～
喫茶店のテーブルに置かれた
一杯のコーヒーがありました。
コーヒーは、お客さんの前に置かれ、
飲まれることになり、申し訳ない気持ちが
湧いていたのです。
「こんな自分が飲んでもらっていいのか」
「なんだか、申し訳ない」
「他のコーヒーの方がいいんじゃないか」
「ごめんね、ごめんね」
コーヒーには、そう、罪悪感が深く
はびこっていました。
それが、そのような申し訳ない気持ちを
沸き立たせているのです。
でも、お客さんは、そのコーヒーのことなど
知りません。
喫茶店で出てきた一杯のコーヒーに
過ぎません。
コーヒーはお客さんに一口飲まれました。
コーヒーは、それでも、申し訳ない
気持ちがありました。
「まずかったら、ごめん」
「あー、ほら、だから他のコーヒーにしなって」
飲んだお客さんは、少し首をかしげて
「なんか、酸っぱいような」
「気のせいかな」
と、言って、コーヒーカップをテーブルに
戻します。
お客さんは、少しの間、コーヒーを飲まず、
本を読んでいました。
その間、コーヒーは、ますます罪悪感を
深めています。
もちろん、コーヒー自身、心地悪い
感じがしていました。
そこに共にする、コーヒーカップ。
コーヒーカップが我慢仕切れず、コーヒーに
叫びます。
「コーヒーよ！」
「その罪悪感！」
「もういらないから！」
「こっちまで、しんどくなるわ！」
コーヒーは、ビックリしました。
自分が罪悪感を持っているなんて、
思ってもいなかったからです。
「そ、そんな罪悪感なんて･･･」
コーヒーカップは、続けざまに、
「持っているでしょうが！」
「ずっと申し訳なさそうにしているし！」
「コーヒー酸っぱくなってるし！」
コーヒーは、そこまでズバリと言われて、
認めざるを得ませんでした。
「僕は、罪悪感を持っていたんだ」
「だから、コーヒーも酸っぱく･･･」
「そう！」
「だからね！早く手放しちゃいなさい！」
コーヒーカップは、今までじっと
黙っていましたが、堰を切ったように
コーヒーに話したのです。
そうして、コーヒーは、お客さんが次の
一口を飲む前に、この大いなる罪悪感を
手放しました。
コーヒーカップが手伝ってくれたのです。
コーヒーは、罪悪感の手放しが終わると、
深く呼吸をしながら、スッキリとした
気持ちになっていることに気が付いていました。
そのまま、お客さんが、本をいったん閉じ、
コーヒーカップを手にします。
もう、そこに、コーヒーの罪悪感は
ありませんでした。
そうして、二口目をお客さんが
飲みます。
「あ、やっぱり、いつもの美味しいコーヒーだ」
コーヒーの罪悪感が手放され、
味も戻っていたのです。
コーヒーは、そうして、そのまま
美味しく飲まれていきました。
【終わり】
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