皆さま
「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
です。
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【自己紹介】
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「あなたの霊性が目覚めゆく物語」
～心配性のおにぎり～
あるお店に心配性のおにぎりが
いました。
おにぎりは、いつも心配してます。
天気が悪ければ、おにぎりは、
腐ってしまうのではないかと心配するのです。
売れなければ、このまま廃棄されてしまうと
心配するのです。
お店にお客さんが殺到しても、
心配するのです。
何が起きてもおにぎりは、
心配していました。
何も起きていなくて、おにぎりは、
自分の海苔が剥がれていないか
心配します。
ずっと心配しているので、おにぎりに
起きる出来事も、心配だと思うことが
起きるのです。
そう、おにぎりが信じている世界が、
現実として広がってゆきます。
おにぎりは、そのシンプルなこの世の
法則に気が付いていませんでした。
そんなおにぎり、急にお客さんが来て、
売れてゆくのです。
本当だったら、念願のこと
でした。
でも、心配性のおにぎりは、まだまだ
心配しているのです。
「きっと、どこかで捨てられる」
「食べ忘れて、腐ってしまうのだ」
すると、不思議なことにおにぎりは、
買われたままなかなか食べられることが
ありませんでした。
それどころか、ずっと、暗いところに
入っていて、ずっと揺れているのです。
「このまま、揺れていて」
「米粒が剥がれていってしまう」
「おにぎりがおにぎりでなくなってしまうのだ」
おにぎりは、やっぱり心配していました。
その暗闇の中、ゆっさゆっさと揺れ続けます。
おにぎりは、心配が最高潮に
達しました。
心配が最高潮にいったことで、おにぎりにも
変化が現れます。
そう、もう、後は、これ以上心配が
できなくなったのです。
「ここまで来たら、どうにでもなれ」
「もう、あとは、なるようになる」
おにぎりの決心でもありました。
ようやく、おにぎりは、自分の生き方を
転換しようと思えたのです。
それでも、おにぎりは、揺れていました。
ずいぶんと時間が経ったとき、揺れが
止まり、光が差し込んできたのです。
「やっと着いた！」
「お昼にしよう！」
人間の声らしきものが聞こえました。
おにぎりは、眩しくて、眩しくて。
その声を聞いています。
すると、おにぎりは、勢いよく
手に取られて、食べられてゆきました。
おにぎりに、一瞬だけ見えた景色は、
どうやら山の上だったのです。
そう、おにぎりは、人間に買われて、
もう食べられないと思っていましたが、
山登りを一緒にしていました。
その間、リュックサックに入り、揺られて
いたのです。
その時間があったからこそ、おにぎりは、
自分の感情を感じ、いくところまでいったことで、
転換をすることができました。
本当は、もっと早く転換できてもよかったなあと、
おにぎりは、思いましたが、これが、自分にとって
必要なプロセスだったのだと、食べられながら
納得していたのです。
おにぎりは、山の頂上で、人間に
これ以上無く美味しく食べられていきました。
【終わり】
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