皆さま
「自分は誰なのか感じてみる物語」
です。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「自分は誰なのか感じてみる物語」
~まんじゅうの正体~
和菓子屋さんにまんじゅうが、
いました。
まんじゅうは、皮があり、その中に
あんこが入っています。
皮もあんこも、和菓子屋で
いろいろと感じていました。
お店の人がいること、自分が
これから売られていくこと。
美味しいまんじゅうになっているかな?
誰に食べられていくのかな?
いろいろなことをそれぞれに
感じているのです。
お客さんがやってくる度に、
そろそろ買われるのかな、
まんじゅうは、そう感じていました。
皮もあんこもそれぞれに感じて
いるのです。
そうして、まんじゅうは、
とあるお客さんに買われていきました。
皮は、ようやく食べてもらえると
歓んでいます。
あんこは、買われたけど、食べられて
しまうってどんなだろう?と少し
恐怖を感じていたりしたのです。
まんじゅうを買ったのは、老婆でした。
家に帰ると、老婆は、お茶を淹れてきて、
そのまんじゅうを手に取ります。
まんじゅうは、老婆によって
食べられてゆきました。
皮もあんこも、食べられる直前に
怖さが湧いてきています。
でも、食べられていきながら、
老婆が美味しそうな表情を
浮かべ、皮もあんこも、
「このために生きていたんだ」と
感じていたのです。
生きる歓びを感じていました。
そうして、まんじゅうの姿は
食べられることで、消えていったのです。
皮もあんこもこの世から姿を
消しました。
でも、そこにまんじゅうの意識が
残っているのです。
まんじゅうとして、生きてこられたこと
全ての体験が宝だと感じていました。
この世にまんじゅうとして生まれて、
生まれたからこそ、様々な体験ができたことを
歓んでいるのです。
そこには、光しかありませんでした。
全ての明と暗を含んだ光です。
まんじゅうの意識は、完全なる光と
なっていました。
そうして、シュンっと音を立てて
宇宙に向かって消えてゆくのです。