皆さま

 

私も電車に乗れなくなった日も

ありました。

正確に言えば、我慢して乗っても

いましたけどね・・・

 

でも、そんな日々も今になれば

ちょっと笑ってしまう思い出です。

 

正直、あの頃の自分に今の自分は

想像がついていませんでした。

 

でも、なんとかなるし、変わることが

できるのですよね。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「電車に乗れなかったあの日の物語」

~僕の自転車~

 

とあるお宅のお外に自転車が

ありました。

 

自転車は、いつもサラリーマンを

乗せて快走するのです。

 

一日、朝と晩の二回でした。

 

結構な長距離だったのです。

 

自転車は、そのことにやりがいを

感じていました。

 

でも、乗っているサラリーマンは

いつも快適そうではありません。

 

なんだか、苦しそうだし、何より

不安そうだったのです。

 

自転車は、このサラリーマンのことを

どこかで気に掛けていました。

 

「平日、毎日のように乗ってくれるのはありがたいけど・・・」

 

自転車は、毎日のようにこのサラリーマンを

乗せることで、わかることがありました。

 

そう、このサラリーマンは、いつからか

電車に乗ることができなくなったということだったのです。

 

「電車に乗るのが怖い」

「不安」

「心臓がドキドキする」

「圧倒的な閉塞感に襲われる」

 

だから、自転車に白羽の矢が立ち、

毎日の通勤に使われるようになりました。

 

その距離、実に往復40キロ以上です。

 

自転車にとって、サラリーマンの体重、

それ以上にサラリーマンの重たい感情、

それを乗せて走るのは大変なものでした。

 

それでも、自転車がサラリーマンを乗せない日は

ほとんどありません。

 

きっと、サラリーマンは辛くても不安でも

毎日会社に行き続けているのだと自転車は

思っていました。

 

「もう、休んだっていいのに」

 

自転車は、気に掛けています。

 

「だって、あんなに不安そうに会社に向かうのだもの」

 

自転車は、会社近くの駐輪場に止められて、

そのまま夜を待ちます。

 

夜になると、ヘトヘトになったサラリーマンが

再び自転車にまたがるのです。

 

「もう、いいよ」

「休みなよ」

「会社辞めたっていいよ」

 

自転車は、何度もサラリーマンに語りかけます。

でも、当のサラリーマンには聞こえないようでした。

 

それくらい不安で頭も心もいっぱいになって

いるのです。

 

そうしているうちに、月日が経っていきました。

 

自転車は、サラリーマンを乗せる機会が

グッと減ったのです。

 

そう、サラリーマンは、この長距離自転車移動に

耐えかねて、会社の近くに引っ越しました。

 

それでも、サラリーマンは会社を辞めなかったのです。

 

自転車は、安心したような、そうでもないような

不思議な感覚を感じていました。

 

「使われなくなったのは残念だけど・・・」

「本当に大丈夫かい?」

 

そうして、駐輪場で置き去りになる

ことが多くなった自転車は思っています。

 

「いつか、あんな風に」

「サラリーマンと会社まで旅して」

「わざわざ、大変な想いをして」

「体力を使って」

「コンビニのトイレで隠れて着替えて」

「汗を拭いて」

「必死に駐輪場を探してこいだ」

「あの日々」

 

「一緒に、そんなこともあったねと」

「笑い合いたいね」

 

自転車は、そう思ってお役目を

終えていきました。

 

自転車とサラリーマンがそうして

笑い合う日は、そう遠くない未来に

やってきたのです。

 

「あのときは、ありがとう」

「世話になったね」

 

本当の意味で、自転車のお役目が

終わったときでした。

 

【終わり】

 

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。