皆さま
せっかく何かを始めても何かに
ぶち当たってしまうと、失敗したと
辞めてしまったことありませんか?
辞めてしまうのが悪いわけではなく、
失敗したから辞めようと思う前に、
一度立ち止まって欲しいなあと思います。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「失敗と思っても軌道修正すればいい物語」
~自動販売機のお茶~
自動販売機に入っているお茶が
いました。
お茶は、人間に飲まれるのを
今か今かと心待ちにしているのです。
「いい温度に暖まっているかなあ」
「どんな人が飲んでくれるんだろう」
お茶は、ワクワクドキドキしていました。
その時は突然やってきます。
「ガチャン」
とうとうお茶は、選ばれて買われて
取り出し口に落ちていったのです。
そうして、手が伸びてきます。
お茶にとっては、待ちに待った
瞬間でした。
ところが、
「なんだ!これは!」
「お茶じゃないか!」
「おいおい!」
「違うよ!」
お茶に聞こえてくる言葉は、
まったく予想もしていないもの
だったのです。
喜ばれると思っていたら、逆に
怒りや残念な気持ちをぶつけられました。
お茶は、何が起きているのか
わからない様子です。
「なんだよ、サイダー飲みたかったのによ」
そうです、お茶は、何かの手違いで
サイダーのレーンに入れられて
しまっていました。
お茶は、「あー、失敗した」
「なんだよ」「こんなことになるなんて」
「喜ばれるはずが、怒られているじゃないか」
ガッカリとしているのです。
そうして、お茶は、飲まれることなく
捨てられていく運命を、未来を想像
しました。
「失敗と思ったら失敗」
「失敗ではなくて、その道ではなかったと」
「知ることができた」
「ひとつの成功なんだよ」
どこからともなく声がしてきて、
それは、消えました。
お茶は、なぜだか捨てられると
思っていましたが、冷静になって
みたのです。
すると、お茶を手に持った人が、
「これ、いる人?」
「お茶なんだけど」
そんなことを言って人間たちに
見せています。
「もらっていいのかい?」
手を挙げたのは老婆でした。
老婆は、断るその人に小銭を渡して
お茶を受け取ったのです。
そうして、大事そうに抱えて、お茶を
持って、散歩に出かけていきました。
途中途中、老婆は疲れるとゆっくりと
そのお茶を飲んで、心を休めます。
「落ち着くの~」
「やっぱり、お茶が一番じゃあ」
お茶は、ひょんなことから
老婆に歓んで飲まれることに
なりました。
お茶は、喜んでいましたし、ここまで
諦めなくてよかったと本気で思ったのです。
あのとき、捨てられると思い続けなくて
よかったとも思いました。
お茶は、どこからともなく聞こえた
声に感謝をしたのです。
「ありがとう」
「お茶として生まれてきてよかった」
「失敗は失敗じゃないんだね」
【終わり】
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。