皆さま

 

誰かに憧れたりしますよね。

憧れから夢を追いかけていく

人生もそれはそれで素敵だとも

思います。

 

でも、実は、憧れるよりも大切に

したいことがあります。

 

詳しくは本文をお読みください。

 

本日もよろしくお願いします。

 

【自己紹介】

幸せな人生に転換できた僕の物語

 

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「憧れよりも大切にしたい物語」

~チーズチーズチーズ~

 

とあるお宅の冷蔵庫にチーズが

ありました。

 

チーズは、よくある三角形を

しています。

 

そのままかじって食べるタイプです。

 

実はチーズには、憧れている

ことがありました。

 

それは、「とろけたい」のです。

とにかく「とろけたい」のです。

 

「とろける」ことに憧れを抱いて

いました。

 

「僕もとろけるチーズくんのように」

「とろけてとろけて、色々な料理に」

「使ってもらいたいなあ」

「とろけたいなあ」

 

そうして、チーズは、冷蔵庫で

とろける出番を待ち続けます。

 

来る日も来る日も待ち続けました。

 

でも、チーズはとろけることは

なかったのです。

 

それどころか、冷蔵庫が開いて

他の食材が出されるときに、

引っかかって冷蔵庫の下に落ちて

しまいました。

 

床に落ちたチーズ、とても心配に

なっています。

 

「もう、とろけたいなんて思わないから」

「冷蔵庫に戻してください」

「なんでも言うことを聞くので」

「冷蔵庫に戻してください」

 

チーズは、そう願いました。

 

でも、床に落ちたチーズは、誰にも

気が付かれることがありません。

 

チーズは、人の気配がなくなったことに

気が付いていました。

 

チーズは、そうしてもう、とろけることは

もちろんのこと、冷蔵庫に戻ることも

諦めています。

 

「もう、どうにでもなれ」

 

そうして、チーズは目を閉じました。

 

すると、小さな足音が聞こえます。

 

なんと、普通の家にはいなさそうな

ネズミでした。

 

ネズミは家族でいるようです。

 

ネズミは、床に落ちているチーズを

見つけました。

 

ネズミの家族は集まっています。

 

そうして、チーズは、腹をすかした

ネズミたちに食べられていきました。

 

ネズミたちは、チーズにとても感謝を

しています。

 

ネズミの家族はとても腹をすかして

いたからです。

 

チーズは、ネズミに食べられながら

思いました。

 

「僕はとろけることはできなかったけど」

「こうして、ネズミの家族に食べてもらう」

「ことができたんだ」

「ネズミの家族は、とても感謝してくれたなあ」

「僕は、チーズとして生きてきてよかった」

 

チーズは、最後の最後になりましたが、

自分がどうして生きてきたのか理解

できたように感じたのです。

 

「僕は、とろける必要なんてない」

「ただのそのまんまのチーズで」

「よかったんだ」

 

【終わり】

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この物語を読んで何か一つでも

感じていただけたら嬉しく思います。

 

想いを乗せて書いています。

 

皆さまよろしくお願いいたします。