皆さま
今、人生において焦りを感じている人が
多くいるように思います。
そんなときは、この物語を読んでみて
ください。
詳しくは本文をお読みください。
本日もよろしくお願いします。
【自己紹介】
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「人生にはその人に最適なタイミングがある物語」
~お茶の出番~
台所にはお茶がいました。
お茶と言っても、まだお茶っ葉の
状態です。
お茶は、台所で自分の出番を
待っていました。
いつだいつだと待っています。
「もう、準備はできているんだけどなあ」
でも、なかなか呼ばれません。
呼ばれなと言うのは、食卓にです。
どんどんと台所から、食事たちが
運ばれていきます。
おかずたち、ご飯、味噌汁、漬物、
どんどんと運ばれていくのです。
お茶は、焦っていました。
それは、自分の出番は来ないのでは
ないかと感じているからです。
「僕に出番はないのか・・・」
食卓からは、食事を食べて楽しむ
家族の声が聞こえてきます。
とても満足そうだし、楽しそうです。
そんな家族の声を聞くと、お茶はますます
自分が不必要なのだという思いを
強めていきます。
そうして、しばらくの時間が経つと、
食卓は静かになっていきました。
なんと、お茶は出番がないまま
食事が乗っていた空っぽのお皿が、
台所に戻ってきたのです。
「あー、出番がないまま終わってしまった」
お茶はガッカリとしています。
「ずっと、待っていたのに」
お茶は、寂しい思いを募らせます。
しかし、転機は突然やってきました。
「母さん、お茶を入れてくれ」
家族の野太い声をした人がそんな
ことを言ったのです。
すると、お茶っ葉は、手に取られて、
あれよあれよと熱々のお茶へと
なっていきました。
そう、家族のみんなは、食事の後の
お茶を楽しみにしていたのです。
だから、食事が終わってからゆっくりと
お茶を飲むことにしていました。
お茶が呼ばれなかったのは、自然だった
のです。
もちろん、お茶はそんなことを知りません。
だから、お茶は出番がなかったこと、
そんなことに焦りを覚えたのです。
でも、転機、タイミングは必ずや
やってきます。
お茶は、そんなことを知ることができました。
それよりなにより、家族のゆったりとした
落ち着いた時間に貢献できたことに、
お茶は、大きな歓びを得たのです。
【終わり】
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執筆依頼なども承っております。
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この物語を読んで何か一つでも
感じていただけたら嬉しく思います。
想いを乗せて書いています。
皆さまよろしくお願いいたします。